口元は、単に歯を磨く場所ではない。噛む、呼吸する、笑顔をつくる──そのすべてが、健康、若々しさ、思考、そして人に与える印象へとつながっている。口腔という“生命活動の起点”を整えることは、仕事の質や、人生の幸福度を高めることでもある。今こそ知っておきたい、人生をより豊かにする口元の教養をヒモ解く。今回紹介するのは「脳と歯の関係」。【特集 歯こそ最強のビジネス戦略】

噛むことで脳が活性化する。歯は全身と密に関係している
「歯は、それだけで捉えてはいけない」と話すのは、別部オーラルヘルスケア&クリニックの別部尚司(べっぷひさし)院長。口腔外科医でありながら“周辺医学”の耳鼻科、麻酔科、東洋医学、脳外科なども幅広く学び、歯を“全身の仕組みの重要な部位”と捉え、ヘルスケア、アンチエイジングの視点で治療の提案を行っている。
「口はものを食べるし呼吸をしますね。つまり生きるためのエネルギーを取り入れる重要な部位だから、歯だけではなく、上下の顎の骨や噛み合わせなど、頭頸部全体を診ているのです」
脳と歯の関係はビジネスパーソンであれば知っておいて損はない。
「研究やデータはたくさんあります。健康な歯ならば、食物を噛むことで歯根膜(しこんまく)の受容器で受けた刺激が脳幹に伝わります。するとノルアドレナリンが分泌され、前頭前野、視床、海馬、偏桃体、視床下部、小脳、脊髄などが活性化。噛み合わせや食べる姿勢によっては骨格や筋肉に歪みを生じさせるなど、さまざまな影響が全身に及びます」
口腔を通じて全身を診る、という理念を反映しているのが「オーラルヘルスケアドック」(自費診療)。歯と歯並び、歯周病、顎関節、筋肉など細部にわたる口腔の情報収集に加えて、頸椎と腰椎の関係、姿勢と重心、脳との関連も調べて治療計画の提案・相談や治療のゴール設定を行う。
また、虫歯の治療については健康な歯をできるだけ削らないためにと、直径460μmの世界最小の工具「B’s MIバー」を使用して手術用顕微鏡で精密な診断・治療を行う。この工具は別部院長が開発し、アメリカ特許と日本の意匠登録がされている。他に、噛み合わせや歯周病の治療はもちろん、腫瘍化・がん化の可能性もある口腔内のできものなどにも幅広く対応し、大学病院などさまざまな専門機関と連携も行っている。
全身の機能のひとつとして歯を捉えることは、早く知るほどに健康維持に役立つ。自分はもちろん、子供などの健康管理に役立てることもできるのだ。
東京・日本橋にある「別部オーラルヘルスケア&クリニック」の別部尚司院長は、神奈川歯科大学を卒業し、東京医科歯科大学第二口腔外科、U.S.C Continuing Educationなどを経て、同院開設。日本抗加齢医学会専門医・評議員、日本再生歯科医学会常任理事、日本口腔外科学会会員などを務めるスペシャリストだ。価格は要問い合わせ(別部オーラルヘルスケア&クリニック https://www.beppu-dc.com)
この記事はGOETHE 2026年9月号「総力特集:歯こそ最強のビジネス戦略」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら



