EXILEをはじめLDH所属のアーティストや五輪メダリスト、経営者などをサポートする、フィジカルトレーナー吉田輝幸さんによる著書『6つの力を養い、理想の働き方を叶えるトレーニング』から最新トレーニング理論を大公開。これまでの連載をピックアップして紹介する。寒さで憂鬱な冬にこそ家トレを強化し、目指せ! ビジネスアスリート。
“床反力”が疲れないカラダをつくる!
スポーツ選手はそれぞれの競技で戦い、ビジネスパーソンは仕事で勝負する。そんなビジネスアスリートとしての勝てる体は、単に筋トレやランニングのルーティンだけでは決して得られない。超時間のハードワークにタフなプレゼンや交渉ごと、緊急の問題解決に速さが問われる行動力など、求められるのは「ビジネス」スキルではありながら、瞬発力、持久力、スピードに反射神経といった肉体の持つ機能、それも多岐にわたる能力にほかならないからだ。
こうした多角的な力を高めるために、必要なのは「6つの歯車」。
① コレクティブエクササイズ/体のクセや機能不全を改善して正しい使い方に導く
② レジスタンストレーニング/筋肉増加&筋力アップのための筋トレ
③ プライオメトリクス&ムーブメント/瞬発力を高めて瞬時にパワーを出せる体に
④ ESD/心肺機能を高め、少ない労力でラクに動ける効率性向上
⑤ リ・ジェネレーション/疲労回復のためのストレッチや筋膜リリース
⑥ ニュートリション/体づくりのための良質な食事
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▼ローテーション(全速力で5秒程度)
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瞬発力や弾性を高めるスクワットとは?
床反力を使うと「力を使わずに力を生み出せる」のだと、吉田さん。どういうことかといえば、
「デコピンと同じです。パチンとはじく中指には力を入れなくても、中指を支える親指に力を入れておけば、勢いよく強いデコピンになる。逆に中指に目いっぱい力を入れても、親指が脱力していると弱いデコピンになってしまいます。ゴルフのスイングでも、右手首にテンションをかけてシャフトに負荷を与えてしならせると、反動でより速く振り下ろせます。このように、自分では余計な力を使わずに、反発力を使って大きな力を出せるのがデコピン理論。ここでは床からの反発力をパワーに変えるメニューを紹介しています」
今回行うのは「スクワットジャンプ(ローディング)」。通常のスクワットはゆっくりした動作で太ももや体幹の筋肉に負荷をかけるが、プライオの場合は素早くジャンプしながら。立った状態からスクワットの姿勢に勢いよく着地、床反力を使ってジャンプしながら数回繰り返す。上に高く跳ぶのではなく、両足を浮かせて瞬時にしゃがんだ態勢に着地するのがポイント。
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▼スクワットジャンプ(ローディング)※全速力で5回程度
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体重60キロと70キロでは、どちらがラクに動けるのか!?
最近は空前の筋トレブームで、本格的なウエイトトレーニングに熱中する人も増えているが、「実際、動ける体になっているか?」という点においては、吉田さんは大いに疑問もあるという。
「筋肉をつけて体を大きくすることに夢中な人も少なくないですが、体重60キロと70キロでは、どちらがラクに動けるでしょう。動きやすさの点では体は軽いに越したことはないんです。特別なスポーツでもやっていない限り、体重は極力重くしないで、動けることを最優先に。1グラムでも軽く! と私はいつも言っていますよ」
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▼スクワットジャンプ ※全速力で5回程度
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『最短距離で最大効果をもたらす』ための5秒スクワット
床反力など反作用の力を使うと、体の力はそれほど使わないでも大きな力を生み出せる。少ない力でパフォーマンスを上げられれば、体は疲れにくく、余計な部位に負荷をかけないで済むからケガや故障も起きにくい。さらに、ここで紹介するメニューはどれも、素早くジャンプを繰り返すだけ。数秒~10秒程度で終わるのも特長だ。
「多忙を極めるビジネスアスリートにとって、トレーニングにかける時間は短ければ短いほどいいはずです。『最短距離で最大効果をもたらす』のが私の信条」と吉田さん。今回行う「スプリットスクワット」も、目安は5秒と短時間。
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▼スプリットスクワット ※全速力で5秒(10回)程度
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