HEALTH

2019.12.21

体重60キロと70キロでは、どちらがラクに動けるのか!?【動画レッスン】

スポーツ選手はそれぞれの競技で戦い、ビジネスパーソンは仕事で勝負する。そんなビジネスアスリートとしての勝てる体は、単に筋トレやランニングのルーティンだけでは決して得られない。超時間のハードワークにタフなプレゼンや交渉ごと、緊急の問題解決に速さが問われる行動力など、求められるのは「ビジネス」スキルではありながら、瞬発力、持久力、スピードに反射神経といった肉体の持つ機能、それも多岐にわたる能力にほかならないからだ。【吉田輝幸の目指せ!ビジネスアスリート⑬】

Teruyuki Yoshida

スクワットで俊敏性を上げる!

多角的な力を高めるために、必要なのは「6つの歯車」。

① コレクティブエクササイズ/体のクセや機能不全を改善して正しい使い方に導く
② レジスタンストレーニング/筋肉増加&筋力アップのための筋トレ
③ プライオメトリクス&ムーブメント/瞬発力を高めて瞬時にパワーを出せる体に
④ ESD/心肺機能を高め、少ない労力でラクに動ける効率性向上
⑤ リ・ジェネレーション/疲労回復のためのストレッチや筋膜リリース
⑥ ニュートリション/体づくりのための良質な食事

このうち、③「プライオメトリクス&ムーブメント」のメニューを重点的に紹介する。ジャンプなどの瞬間的なパワーを発揮させる動きによって、筋肉の瞬発力や弾性を高めるのが、プライオメトリクストレーニング。自分の筋肉の力だけでなく、地面からの反発(床反力)を使って動けるようにするものだ。歩く、走る、跳ぶ、曲がる、止まるといった日常のさまざまな動作(ムーブメント)についてこれを行えるようにする。

床反力を使う動きとは、反動を利用したバネのような体の使い方。余計な力を入れなくても大きな力を生み出せるため、負荷が少なくケガの予防につながるほか、少ない力で動けるため疲れにくい。ビジネスの現場でもお軽快に颯爽と動けるようになるというわけだ。最近は空前の筋トレブームで、本格的なウエイトトレーニングに熱中する人も増えているが、「実際、動ける体になっているか?」という点においては、吉田さんは大いに疑問もあるという。

「筋肉をつけて体を大きくすることに夢中な人も少なくないですが、体重60キロと70キロでは、どちらがラクに動けるでしょう。動きやすさの点では体は軽いに越したことはないんです。特別なスポーツでもやっていない限り、体重は極力重くしないで、動けることを最優先に。1グラムでも軽く! と私はいつも言っていますよ」

ベンチプレス、デッドリフトとともに筋トレのBIG3に挙げられるスクワットも、プライオメトリクスでは瞬発力や敏捷性アップ、体をバネのように使えるようにするのが目的。ゆっくりの動作でじわじわと刺激を与える筋肉増強のための方法とは異なり、ジャンプしながら素早く繰り返す。ジャンプで瞬時に体重を床に伝え、その反発力で上にジャンプ。「力を使わずに大きく動く」感覚をつかもう。

▼スクワットジャンプ ※全速力で5回程度

Teruyuki Yoshida
パフォーマンス、スペシャリスト。トレーナー歴25年で数多くのトップアスリート指導からヒントを得て最短で最大の効果を出せる「コアパフォーマンス®︎」を考案し、数多くのトップアスリートやアーティスト、ビジネスパーソンのトレーニング指導をおこなっている。

Illustration=NORIO

TEXT=野田まゆ

PHOTOGRAPH=鈴木規仁

COOPERATION=LDH SPORTS

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