EXILEをはじめLDH所属のアーティストや五輪メダリスト、経営者などをサポートする、フィジカルトレーナー吉田輝幸さんによる著書『6つの力を養い、理想の働き方を叶えるトレーニング』から最新トレーニング理論を大公開。これまでの連載をピックアップして紹介する。寒さで憂鬱な冬にこそ家トレを強化し、目指せ! ビジネスアスリート。
普通の腹筋では意味がない! まずは背骨を整えよ
新・体幹トレーニング。前回は、背骨をやわらかくするためのエクササイズを紹介した。トレーニングというと、とかく「筋肉」だけに目が向きがちだが、ここで紹介している吉田輝幸さんの最新メソッドは、関節や骨など筋肉以外の体のパーツも重視する。それらさまざまな部位を相互に働かせることができて初めて、機敏に動ける体づくりが可能になる。
さて、背骨をやわらかくするとなぜいいのか。それは人の体の動きのなかで、背骨が重要な役割を果たしているからにほかならない。吉田さんはこう語る。
「人間は本来、背骨のしなる動きを使って、そのパワーを腰や膝、腕に伝えることで体を動かしています。ところが、背骨が硬いとしなりのパワーが得られないため、本来はジョイント部分である腰や膝、腕が自らパワーを生み出して体を動かさなくてはなりません。これでは本来不要なパワーを生まねばならず、腰や膝などのパーツが過負荷となって痛みや怪我のもととなります」
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▼ロールダウン
目的:背骨の柔軟性を高め、インナーマッスルを起動する
部位:脊柱、背筋
〈回数の目安〉5~10回
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背骨を柔らかくして疲れない体に!
筋肉とともに骨や関節も相互的に使いながら、体の動きをインナー主導に整えていく新・体幹トレーニング。今回も、背骨の柔軟性を高めるためのエクササイズだ。クランチなどの腹筋運動にはいきなり入らずに、背骨のためのトレーニングを複数入念に行うのは、これまで使えていなかった体のインナーを起動させるため。
脚腰、腕など、体のさまざまな動作のなかでも大きく動かす部位を機能的に使うには、もととなるパワーをインナーで生み出し、アウターに伝えて動かすという体本来のメカニズムを取り戻す必要がある。その、大元のパワーを生み出すのが背骨のしなり。柔軟にコントロールできるよう、徹底改造することが不可欠なのだ。
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▼リバース・ロールアップ&ダウン
目的:インナーのスイッチを起動、インナーを使った脊柱のコントロール
部位:脊柱、背筋、腹筋
回数の目安:5〜10回
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メダリストも実践する”寝返り”トレーニング
吉田輝幸コーチによると、大人は誰でも何も意識することなく簡単に寝返りを打つことができるものだが、このときの動きというのは完全にアウターマッスル主導になってしまっているのだとか。
「私たちの寝返りは、大抵の場合、片方の足と肩などで床を押すようにして、その反動で体の向きを変えているはず。でも、体の内側のコア(体幹)を使い、それを軸にして体幹だけで寝返りを打つという、アウターの力に頼らない、インナー主導の理想的な動き方をマスターしましょう」
ここで重要なのは、本来の寝返りは上半身と下半身が別々に動くということだ。
「全身が一本の柱のようにまっすぐのまま一度に回旋するのではなく、腰から上と下が順番にねじれる動きです。上半身の体幹がまず先に回転し、ねじれに耐えきれなくなった骨盤が持ち上がって、下半身が一気にグルンと回ります。寝返りを打ちたい方向に片方の腕を大きく回し、その動きと重さを使って、体幹を回旋させるのです」
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▼ローリング・アッパーボディ
目的:体幹の安定性強化、体幹上部と下部を連動させる
部位:体幹・背骨の上部と下部
回数の目安:3〜5回(左右)
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