GOLF

2026.03.28

ボールが左に出て右に曲がる…なぜカットスライスは直らないのか

カットスライスに悩むアマチュアゴルファーは多い。ボールが左に出て右に曲がるこの球は、飛距離と方向性の両方を奪ってしまう厄介なミスだ。その原因となるアウトサイドイン軌道を改善するには、ダウンスイングではなく「フォロースルー」に意識を向けることが重要になる。今回は、スイングの“出口”から逆算してカットスライスを修正する考え方とドリルを​、動画解説とともに紹介する。

吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン/なぜカットスライスは直らないのか。答えはスイングの“出口”にある

カットスライス改善のカギは“出口”。アウトサイドイン軌道の原因とは

アマチュアゴルファーにとって根深い悩みが、カットスライスである。ボールが左に出て右に曲がるこの球は、多くのゴルファーを悩ませている。

その主な原因は、アウトサイドイン軌道にある。アウトサイドからクラブが下り、フォロースルーで内側へ引き込む形になることで、左肘が引ける“チキンウィング”になる。見た目が悪いだけでなく、ボールをこするインパクトになるため、方向性だけでなく飛距離もロスしてしまう。

カットスライスを修正する場合、多くの人はダウンスイングに意識を向けがちだ。だが、インサイドからクラブを下ろせば改善できると頭では理解していても、実際にはなかなか直らないケースが多い。

その理由は、インパクト以降の意識が薄いことにある。この問題を抱えるゴルファーの多くは、ボールを打つところまでしか意識がなく、フォロースルーのイメージが曖昧なままになっている。その結果、スイングの要である「ビジネスゾーン」をコントロールできなくなってしまう。

ビジネスゾーンとは、ダウンスイングからフォロースルーにかけて、クラブが地面と平行になる付近、いわゆる腰の高さ前後のエリアを指す。インパクトを含むこのエリアは、ボールの方向性やコンタクトを左右する。

このビジネスゾーンで重要になるのが「入口」と「出口」だ。いずれもクラブが腰の高さでシャフトが地面と平行になる位置を指し、ダウンスイング側が入口、フォロースルー側が出口となる。つまり、クラブがどこから入り、どの方向へ抜けていくかが、このゾーンの質を決める。

しかし多くのゴルファーは、入口ばかりを意識して修正しようとする。インサイドからクラブを下ろそうとしても、その先の行き先である出口のイメージがなければ、無意識にいつもどおりボールに当てにいく動きを選んでしまう。その結果、アウトサイドイン軌道から抜け出せないのである。

そこで重要になるのが、出口から逆算してスイングを組み立てるという考え方だ。フォロースルーのクラブポジションを先に決めることで、そこに至るまでの動きが自然と整い、結果として入口の軌道も改善されていく。

フォロースルーをアウトサイドに振り抜くためには、ダウンスイングでクラブがインサイドから下りてくる必要がある。つまり、出口を外に設定することで、結果的にインサイドアウト軌道が生まれ、カットスライスの改善につながる。フォロースルーに意識を向ける――この「出口から直す」という発想こそが、改善へのヒントになる。

アウトサイドインを直す練習法。出口から整えるカットスライス改善ドリル

今回は、フォロースルーのポジションを変えることでカットスライスを改善する練習ドリルを紹介したい。

まず意識したいのは、ビジネスゾーンの出口だ。フォロースルーでは、手元とクラブが体から離れ、目標の右斜め方向へ押し出すように、あえて外へ大きく振り抜くイメージを持つ。

出口を極端に変えることで、その間の軌道も自然と補正され、逆算的に適切な入口が決まる。実際の練習では、フォロースルー側の腰の高さでクラブをセットし、そこからスイングをスタートさせることで、インサイドアウトの軌道を体感できる。

次に意識したいのが左サイドの使い方だ。右腕主導の動きが強くなると、クラブを内側に引き込みやすくなるため、それに対抗するように左サイドで軌道をガイドすることが重要になる。

クラブを体から離れたポジションに出すためには、左腕をしっかり伸ばす必要がある。これまで引けていた左肘を伸ばして使うことで、自然とアウトサイドへ振り抜く動きが行いやすくなる。

さらに、左サイドでクラブを外の出口へ導くことができれば、右腕も自然に伸び、チキンウィングの改善にもつながる。

グリップエンドの向きも重要なポイントだ。フォロースルーでは、グリップエンドが目標と反対方向を指す形を作ることで、クラブを外へ振りやすくなり、ヘッドをリリースする感覚もつかみやすくなる。

逆に、グリップエンドがうまく方向転換できないと、クラブをインサイドに引き込む動きにつながるため注意したい。

カットスライスに悩むゴルファーは、動きを少しずつ整えようとするのではなく、思い切って逆方向の動きを極端に行うことが大切だ。アウトサイドイン軌道の人は、極端なインサイドアウト軌道を練習することで、これまでのクセが中和され、適正な軌道へと近づいていく。

出口を変えれば、入口も変わる。フォロースルーの意識を見直すことが、カットスライス改善への近道となる。極端な動きを繰り返すことで、最終的には適正な軌道へと整っていくので、思い切って取り組んでみてほしい。

動画で解説|フォロースルーからカットスライスを改善する

◼️吉田洋一郎/Hiroichiro Yoshida
1978年北海道生まれ。ゴルフスイングコンサルタント。世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベター氏を2度にわたって日本へ招聘し、一流のレッスンメソッドを直接学ぶ。『PGAツアー 超一流たちのティーチング革命』など著書多数。

TEXT=吉田洋一郎

PHOTOGRAPH=小林司

COOPERATION=取手桜が丘ゴルフクラブ

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