ゴルフを愛してやまないからこそ、もっとよくしたい! 日本の男子ゴルフ界に新しい風を吹きこむキーパーソンが、ゴルフの神髄について語った。今回は、プロゴルファーの石川遼氏に話を聞いた。【特集 GOLF:MORE THAN A GAME】

プロゴルファー。1991年生まれ。2007年に15歳で国内男子ツアーを制し翌年にプロ転向。2009年には18歳の史上最年少で賞金王に輝く。長きにわたって日本ゴルフ界を牽引。2024年は史上12人目となる国内男子ツアー通算20勝目を達成。現在、JGTO理事、選手会副会長を務める。
男子ゴルフ界復活への大きなチャンスに「ゾクゾクする」
男子ゴルフ界は大きな変革期を迎えようとしている。長く国内男子ツアーを牽引してきた石川遼プロも2025年の男子ツアーに期待を寄せている。
「ここ数年は試合数が一時期よりも減っていることが現実的に起きています。選手たちは頑張っているし、さまざまな面において協力的です。もちろんゴルフのレベルも、2024年の賞金王・金谷拓実選手ら複数の選手が米ツアーに参戦するなどしているように上がっていることは明らかです。ただ、そういった面が男子ゴルフの盛り上がりにつながっていないことは実感していました。そんな時に前澤さんから新しい大会の提案内容を聞いてゾクゾクしました」
石川プロが表現するゾクゾクとはいい意味でだ。
「実際にツアーで戦っていて、いい選手が増えている実感はありましたが、それがファンに届いているかどうかは不透明でした。そういうものだと思いこんでいたのかもしれません。今回の『前澤杯』でのプロアマのような試みは、ファンから男子プロがどう見られているかを明確にする、ある意味で残酷なものかもしれません。ただ、いい意味でも悪い意味でもわかりやすくなる。今の状況を逆転させてくれるかもしれない大きなチャンスだと捉えています」
「前澤杯」「リシャール・ミル チャリティトーナメント 2025」など、今年の男子ツアーでは新しい大会が開催される。これまでのゴルフの常識を覆す内容で、人気復活の起爆剤になる可能性は大いにある。そんな試みに石川プロ自身は感謝するとともに、ゴルフの素晴らしさを改めて実感していると言う。
「前澤さんといろいろと話をさせてもらいました。そのなかで個人的に感じたことが、前澤さんのようにビジネスで成功している方が、膨大な時間をゴルフに割いてくれているのはすごいことだということ。改めてゴルフという素晴らしいスポーツを仕事にできていることを誇りに思えるようになりました」
その素晴らしいゴルフの魅力を伝えるには、やはり現場に足を運んでもらう必要がある。

勝ちよりも大事なことは、その位置に常にいること
「自分がジュニアの頃にプロと一緒にラウンドさせてもらったことがあるんですが、その時のショットの迫力は今でも記憶しています。プロのすごさを実感するには、やはり目の前でプレイを見てもらうことが一番だと思っています。そのために何をしなければならないかを、僕らプロはもっと考えないと」
石川プロ個人としては2024年は充実のシーズンだったと振り返る。賞金ランキングこそ7位だったが、節目となるツアー通算20勝を挙げた。しかし、石川プロ自身は勝ち星よりもここ数年で育ててきたものが実ったと実感できたことが、何よりも大きかったと話す。
「取り組んでいたスイング改造において手応えを感じることができました。いろいろなものを投資してきたことでわかったことがある。それが優勝よりも嬉しいことでした」
石川プロは日頃から優勝の数よりも2位の数を増やしたいと話している。
「勝つか負けるかは運しだいになることもあるので、勝つことよりも大事なことは、その位置に常にいること。仮に負けて2位で終わったとしても、それは自身のレベルの高さを証明するものだと考えています」
目先の成績ではなく常に優勝争いができる位置にいる。石川プロが目指す場所は、そのまま今の男子ツアーが目指すところのように感じる。本物の人気を取り戻すために邁進する石川プロのプレイに注目したい。
ゴルフを始めた年齢|6歳
好きなスポーツ|サッカー
記憶に残る優勝|2019年の日本プロゴルフ選手権(いぶすきゴルフクラブ開聞コース)
クラブセッティング|ドライバー:キャロウェイ ELYTE X/アイアン:キャロウェイ APEX MB/ウェッジ:キャロウェイ OPUS/パター:オデッセイ Ai-ONE Square 2 Square ※2025年NZオープン時のもの
この記事はGOETHE 2025年5月号「総力特集|GOLF:MORE THAN A GAME 単なるゲームを超えるゴルフ、60通りの誘惑」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら