今回は久しぶりのラウンドで失敗しないための練習法。連載【吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン】。
久しぶりのゴルフは力が入りやすい
春も近づき、久しぶりのラウンドを計画している人も多いと思う。
寒い冬は体が動きにくく良いスコアが出にくいが、暖かくなるとクラブをしっかり振れるようになり、飛距離もスコアも期待できるようになる。
冬の間はあまりゴルフをしていなかった人は、久しぶりのラウンドが楽しみである一方で、スイングの感覚を忘れて少し不安になっているかもしれない。
また、久しぶりのラウンドということで、いいプレーをしようと張り切って力が入ってしまうこともあるだろう。
このような久しぶりのラウンドでは、ボールをうまく打とうとしてインパクトで力が入りがちだ。
そうすると、手元が先行して振り遅れになり、フェースが開いてボールが右に飛びやすくなる。また、ボールを打ちにいくことで過度なハンドファーストになると、ボールの手前を打ってしまうミスにつながるため、アイアンショットのダフリも出やすくなる。
このように、手に力が入り過ぎるとクラブを適切にリリースできず、ミスショットが出るだけではなく飛距離も出なくなるため、力みを解消する必要がある。
右手素振りでリリースの感覚をつかむ
今回は久しぶりのラウンドでの力みを防ぎ、クラブヘッドをリリースする感覚を身につけるためのドリルを紹介しよう。
リリースの感覚を身につけるには、ドライバーを使った右手一本の素振りが効果的だ。
長いクラブを使えば、ヘッドの重さや遠心力を感じることができるので力が抜けやすい。そして、クラブが長いとダフりやすくなるので、上手くリリースができているかどうかのフィードバックを得ることもできる。
右手一本で素振りをするときは、右わきが開かないように左手で右上腕をおさえた状態で素振りをしてみよう。
このとき、手や腕に力が入っていると、インパクトで手元が先行して振り遅れ、ボールの手前の地面をたたいてしまう。
このようなダフリが出るのは、クラブヘッドがリリースできていない状態だからだ。ボールを投げるときのように、ゴルフスイングでも手首の角度を解放することが必要になる。
リリースのタイミングは、ダウンスイングでクラブが地面と平行になったあたりを目安にするといいだろう。
適切なタイミングでリリースができれば、インパクト後にクラブのヘッドが手元を追い越し、フォロースルーではクラブヘッドが目標方向に向かい、グリップエンドが飛球線後方を指す。そのような動きになれば、クラブヘッドが地面を叩くこともなくなるはずだ。
リリースのタイミングがわかりづらい場合は、ダウンスイング後半からクラブを目標方向に放り投げるイメージを持ってもいいだろう。実際に、周囲に何もない広い場所ならクラブを投げてみてもいい。
そのようなイメージをもって素振りをすれば、手や腕に余計な力が入りづらくなり、上手くクラブを走らせる感覚がわかるようになる。
久しぶりにコースに出るときは、誰でも力が入ってしまうものだ。右手だけでの素振りを行って手の力を抜く感覚やリリースのイメージを確認してほしい。
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■連載【吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン】とは
世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターの愛弟子によるゴルフレッスン。多くのアマチュアゴルファーを指導する吉田洋一郎コーチが、スコアも所作も洗練させるための技術と知識を伝授する。