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GOLF

2022.03.31

前傾角度をキープしてミスショットを防ぐ──連載「吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン」

世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターの愛弟子・吉田洋一郎。顧客の多くが国内外のエグゼクティブ、有名企業の経営者という彼による、スコアも所作も洗練させるための“技術”と“知識”を伝授する最新ゴルフレッスンコラムをまとめて振り返る。ゴルフシーズン到来に向け、コソ練を積み重ねてスコアアップを目指したい。

脱プッシュアウト! ダウンスイングで伸び上がらない方法

最近、コロナ禍ということもありオンラインレッスンをする機会が増えたが、自分でスイング動画を撮影して指導を受けようと考える勉強熱心な人が多い。オンラインでレッスンをしていると、ダウンスイングやインパクトで体が起き上がってしまい、前傾角度が崩れてミスショットになっている人が多いと感じる。

西日本在住で半年ほどオンラインレッスンをしているHC15の女性ゴルファーAさんも、最初にスイングチェックをした際、ダウンスイングで頭1つ分くらい体が伸び上がり、前傾姿勢をキープできないでインパクトをむかえていることが原因でプッシュアウトのミスを連発していた。

「前傾角度が起き上がってしまうクセはわかっているのですが、どうしても治らないんです」

Aさんは前傾姿勢をキープしようと長年取り組んでいたが、一向に良くならないという切実な悩みをメールで相談してきていた。Aさんは前傾姿勢をキープしようと、頭の位置を変えないようにしたり、胸を下に向けたまま振るなど、上半身に力を入れて前傾姿勢を保とうとしていたが効果はなかったという。むしろ、上半身に頼ったスイングになってしまい、ますますボールが飛ばなくなってしまったという。

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寄せワンの確率を高めるアプローチの片手打ち

ゴルフ雑誌やインターネット動画などで、アプローチの練習法として片手打ちの練習が紹介されていることがある。片手だけでサンドウェッジなどのクラブを持ち、アプローチショットをするというシンプルな練習法だが、決して見た目ほど簡単ではない。中上級者のアマチュアでも、きちんと目標にボールを飛ばせる人は少ないだろう。

選手時代にツアープロが集まる合宿に参加した際、そこでトッププロとの差を痛感したのが、アプローチの片手打ちだった。プロなら片手打ちでボールを打つくらいはできて当たり前なのだが、トッププロは正確性が全く違った。あるツアープロは芝の上ではなく、難易度の高いバンカーから片手で20ヤードほどのアプローチをしていたのだが、毎回、「カツッ」という乾いた音を出しながらウェッジでボールをクリーンにとらえていた。私は片手でボールを打つことはできたものの、クリーンにボールをとらえることができず、10球に1回くらいしかそのような乾いた音を出すことができなかった。その後、ウェッジの溝が消えてフェースにくぼみができるほどバンカーからアプローチの片手打ちの練習をしたことで、アプローチが劇的に上達した。

この練習をしたことでアプローチが上達しただけではなく、アイアンのコントロールショットの精度も高まった。フルスイングの片手打ちでは、勢いに任せてボールを打つことができるが、短い距離の片手打ちでは体と腕をシンクロさせて体の動きでクラブをコントロールすることが求められるため、ショットにも良い影響を与えるのだ。

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右足を踏ん張ってバックスイングしてはいけない

20年ほど前、当時の日本のゴルフ界では体重移動を積極的に使うスイング理論が主流だった。そのため、私も横方向への体重移動を重視して、バックスイングで右足にかけた体重をいかに左足に移動させるかということに腐心していた。グッと右足に体重をかけて沈み込むと、いかにも力強いスイングに感じたし、右から左への体重移動が爆発的なパワーを生み出すと思っていた。しかし、科学的なスイング解析が進んだ現代では、横への体重移動はそれほど力を生みだすことができないことが分かっている。右足にため込んだパワーを目標方向に移動させるより、力を上下方向や垂直軸回転に使う方が大きな力を生み出す。

かつての私のように横への体重移動を過度に行うことで、スイングの再現性を低くしてしまっている人は多い。よく見られるのは、バックスイングで右足を踏ん張って地面を押し続け、ダウンスイングで体が起き上がってしまっている人だ。その結果、ダウンスイングで前傾姿勢をキープできず、クラブが振り遅れてプッシュアウトやダフリ・トップが出てしまう。バックスイングで重心を低くして右足に力をこめて地面を強く踏み込むと、いかにも力感があって、パワーが蓄えられるような気がするのかもしれない。

しかし、右足を踏ん張ってバックスイングを行うということは、右足で地面を強く押し続けている状態だ。バックスイング中、ずっと地面を押し続ければ、ダウンスイングでその地面反力が返ってくるため上方向に力が向かい、体が浮き上がって前傾角度も崩れてしまう。ダウンスイング初期では左足で下方向に地面を押す必要があるが、その動きを妨げるだけではなく、上方向の力によって体が浮き上がってしまうのだ。バックスイングでは力をため込むのではなく、ダウンスイングで下方向に力を向かわせるための準備をしなければならない。

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TEXT=吉田洋一郎

PHOTOGRAPH=小林 司

COOPERATION=取手桜が丘ゴルフクラブ

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