世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターの愛弟子・吉田洋一郎。顧客の多くが国内外のエグゼクティブ、有名企業の経営者という彼による、スコアも所作も洗練させるための“技術”と“知識”を伝授する最新ゴルフレッスンコラムをまとめて振り返る。まだまだ厳しい寒さが続くが、ゴルフシーズン到来に向け、コソ練を積み重ねてスコアアップを目指したい。 ※2019年6月掲載記事を再編
技術的な練習よりもアマチュアに大事なゴルフ最短上達法とは?
私は普段、一般のアマチュアのレッスンも行っている。スタジオが都心ということもあって、エグゼクティブの方の相談に乗る機会が多い。
私の場合、ゴルフスイングコンサルタントと名乗っている通り、技術レッスン以外にゴルフ上達に関するコンサルティングを行う事がある。これがスイングを修正する技術的な練習よりも大事だったりする。その内容は現状の把握、問題の洗い出しなどの分析から、成長戦略や具体的なスイング構築プランの立案など目標を達成するために必要なコンサルティングを幅広く行う。基本的な部分は皆さんが普段の仕事で思考するようなことと似ているかもしれない。
だが普段、事業設計や運営に関わっている人でも、ゴルフとなるとこの点がぼやけてしまっていることが多い。目標を聞けば「80台を切りたい」「シングルハンディを取得したい」など数値目標あるものの、それをいつまでに行うかなどのプランや、具体的な方法論や行動計画、ベストスコアなのか平均スコアなのかという数値設定など具体的なところまでイメージできている人は稀だ。
ことボールを打つ練習を始めると、目の前のボールを打つことだけしか考えられず、何のための練習かを意識できなくなる傾向が強い。
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アマチュアはグリーン周りに8番アイアンを持っていけ!【ゴルフレッスン】
グリーンまで30ヤード以内。あなたは何を持っていくだろう?
おそらく多くの人がサンドウェッジ(SW)やアプローチウェッジ(AW)を手に取る。ここにピッチングウェッジ(PW)とパターを加える人もいるだろう。だが、その下の番手まで持っていくというアマチュアはあまりいないだろう。
今回はアプローチの際に持っていく番手に、8番アイアンの追加をオススメしたい。
30ヤード以内まできたら、100を切りたい人はそこから3打、80台以下を目指すなら寄せワンでホールアウトしなくてはならない。そこで求められるのが、アプローチでちゃんとフェースにボールが当たることだ。こう言うと非常に初歩的に聞こえるかもしれないが、アプローチでザックリやトップが出てしまえばグリーンをとらえられず、3打もしくは2打で上がることは難しくなる。だから「とにかくちゃんと当てること」がなによりも大事なのだ。
ロフトが立っている8番アイアンは、ウェッジよりフェースでとらえることが容易で小さな振り幅で長い距離が出るミスの少ないクラブと言える。
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ゴルフアマチュアに多くみられる、スイングのトップ位置”シャフトクロス”は絶対悪なのか?
スイングのトップで、クラブヘッドが目標よりも右を指すシャフトクロス。アマチュアに多く見られる形で、スライスの要因とされるため治そうとしている人も多いのではないだろうか。確かにトッププロを見ると、ほとんどの選手はトップでシャフトが飛球線と平行のポジションか目標の左を向くレイドオフと呼ばれる形になっている。
シャフトクロスになる主な原因はバックスイングの腕の運動量が多いことだ。腕でクラブを上げてしまってオーバースイングになったり、トップで右ひじが開いて体と腕の同調が崩れている場合が多い。そのようなシャフトクロスのトップから腕を振り戻しながらダウンスイングを行うことで、上半身先行のアウトサイドイン軌道になりやすくなる。これがシャフトクロスがスライスになりやすいとされる一因だ。
しかしシャフトクロスのスイングが、絶対にスライスになるというわけではない。
メジャータイトル20勝に貢献した名コーチ、デビッド・レッドベターが提唱するAスイングでは、体と腕の同調性を極限まで高めるために自分から見て腕を反時計回りに回旋させながら体の回転だけでバックスイングをすることを推奨している。この動きを行うとトップはシャフトクロスの状態になる。しかし、腕を限界まで反時計回りに回旋させているので、ダウンスイングでは腕に時計回りに回旋する動きが入りクラブはインサイドアウトの軌道となってドローが打ちやすくなる。
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