どんなに高級な時計や鞄を持っていても、それを身につける装いがなおざりでは、かえって悪目立ちする結果になりかねない。誰もが憧れる名品には、それに見合った着こなしが必須である。“最上”を目指す男ならなおさらだ。【特集 テーラード2023】
名品からスタイルをつくる
仕事でもプライベートでも、勝負時のコーディネイトはどこから思案するか……。アウターやインナーなど、さまざまあるが、靴や鞄はこれ、と、決まっていることはないだろうか。誰もが知る有名ブランドや名作とあれば特に。それだけ、名作には安心感があるということだ。
ならば、今回は永久定番といえる名品の靴や鞄からコーディネイトを考えたい。一点での存在感が強く人目を引くだけに存在感のあるものを身につける際は、実は注意が必要。
例えば、グッチのホースビット ローファー。言わずと知れた紳士の永久定番であるが、それだけにコーディネイトを間違えると分不相応に見えてしまうことも。だからこそ、名品を中心に全体を考えるスタイリングをぜひ推奨したい。悪目立ちせずに装いになじみ、持ち味を最大限に発揮したワンランク上のスタイルを誇示してくれる。仕事でも、時には別のアプローチが必要であるのと同様だ。
お決まりのスタイリングではなく、新たな角度からつくり上げ、いつもと違う自分をアピールすれば、周囲が感じる印象にも変化が生まれるはず。そんな大事な分水嶺(ぶんすいれい)も、名品から考えた着こなしなら安心できるかと。
グッチ/言わずと知れた名作は、紳士の足元によく似合う
2023年に70周年を迎えるグッチのホースビット ローファー。新作は両サイドにホースビット モチーフを配し、洗練さが漂う。モダンなシューズに合わせるのはクラシカルなデザインのスーツとはいえ、ドット調のインターロッキングG 。大人の余裕をさり気なく滲ませてくれる。
この記事はGOETHE2023年11月号「総力特集:型にはまらない紳士服」に掲載。▶︎▶︎購入はこちら