国内外の注目の音楽シーンを追いかける本誌の音楽連載“GOETHE CULTURE Music”。新たな年を迎え、まだまだ進化を続ける音楽業界をより一層知るためにも、まずは2021年に掲載した連載をまとめて一気に振り返ってみる。
母は詩人。歌姫ロードが完全復活! 心癒す新作アルバム
ニュージーランド出身のシンガー・ソングライター、ロードが4年ぶりとなる新作アルバム『ソーラー・パワー』をリリースした。
17歳の時にリリースしたデビュー作『ピュア・ヒロイン』が全米・全英1位を記録し、世界的にブレイク。続く『メロドラマ』もグラミー賞にノミネートされるなど高い評価を集めてきた彼女。満を持して放たれた3作目のアルバムは、タイトルどおりの眩しい陽光を感じさせるような開放的で穏やかなムードに満ちている。
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レジェンドが結集した大型新人バンド「SKYE」のニューアルバム
ロックバンド、SKYEがファーストアルバム『SKYE』をリリースする。結成は1968年。オリジナルメンバーは、鈴木茂、小原礼、林立夫。さらに、松任谷正隆が加わった。それぞれ、はっぴいえんど、サディスティック・ミカ・バンド、キャラメル・ママなどでも活躍。約50年間、4人はサポートし合い、日本のロック・ポップシーンを牽引した。
全員御年70。しかし、モノクロのジャケット写真に並ぶ姿は悪ガキのよう。「Less Is More」や「ISOLATION」の演奏はジャケットの印象のとおりアグレッシブ。一方で「川辺にて」「BLUE ANGELS」には、切なさ、儚さがにじむ。
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エド・シーラン4年ぶりのアルバムのテーマは「仕事と家族の両立」
僕は成長して父親になった。すべて変わったけれど、変わらないものもある――。
4年ぶりのアルバム『=(イコールズ)』の冒頭「Tides」で、エド・シーランはこう歌う。
新作は30歳になり一児の父となったエドの新たな一面が垣間見える1作だ。娘ライラが生まれた昨年8月から数ヵ月はギターも持たず、一時は音楽活動を引退し育児に専念することも考えたという。そこからカムバックしテーマにしたのは「仕事と家族の両立」。つまりポップスターとしての役割を背負いつつパーソナルな表現欲求を満たすということだ。
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【佐野元春】デビュー曲も新曲も生々しい、40周年記念ライヴ映像BOX
コロナ禍の緊急事態宣言明けの2021年11月、佐野元春が東京、横浜、大阪、名古屋でライヴを行った。デビューして41年、ロックするエネルギーは増すばかり。17年目のザ・コヨーテバンドのグルーブも気持ちいい。
12月には、日本武道館と大阪城ホールで行われたデビュー40周年記念ライヴを映像に収めた『YAH!』をリリース。1980年代の「アンジェリーナ」「サムデイ」から2010年代の「東京スカイライン」「純恋(すみれ)」まで全30曲。「ハートビート」や「ロックンロール・ナイト」のような8分クラスの大作もフルバージョンで歌う。
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