昨今、ホテルダイニングの精度が著しく高まっている。食を目指して旅をすることがスタンダードとなった今、料理やホスピタリティに心身が満たされる美食の空間へ。今回は、パレスホテル東京の「エステール by アラン・デュカス」を紹介する。【特集 最先端ラグジュアリーホテル】

シェフ自らが仕入れる食材に自然の尊さを知る
日本のラグジュアリーホテルでシェフが毎朝市場へ足を運び、直接食材を仕入れるというのは極めて稀である。
パレスホテル東京の「エステール by アラン・デュカス」を統括する小島景シェフの1日は、鎌倉で“レンバイ”の通称で親しまれる野菜の即売所を訪れることから始まる。多い時は80㎏もの野菜を買いつけ、厨房でその食材と対話をしながら調理法や盛りつけを考える。
「世界で最も自分の料理哲学を理解し実践する日本人シェフ」と巨匠デュカス氏に言わしめる理由は、皿上のことだけではない。それがいかにして成り立つのかを深く突きつめ、実践する魂があればこそだろう。
全7品から成るコースはまるで自然界の光を纏ったような生命力に満ち、それを口にすれば食こそいのちの根源なのだと実感する。フランス料理らしい華やかさに溢れながら、野菜も魚も肉もすべてが滋味に富んでおり、五感で四季の移ろいや自然の営みを感じることができる。日本の伝統的な調理法である炭火を用いながら緻密に食材の個性を引きだした料理を堪能した後は、ホテルの敷地内で栽培されるハーブを使ったハーブティーを。心にまで栄養が行きわたる特別な時間を過ごしたい。
パレスホテル東京|エステール by アラン・デュカス/Esterre by Alain Ducasse
住所:東京都千代田区丸の内1-1-1 6F
TEL:03-3211-5317
営業時間:11:30〜L.O.13:30、18:00〜L.O.20:00
座席数:60席、個室3室(最大10名)
定休日:月曜・火曜(祝日は営業)
この記事はGOETHE 2026年5月号「総力特集:HOTEL 動と静の最新リカバリー拠点」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら






