創業280周年、長きにわたり世界中で愛されてきたシャンパンメゾン、モエ・エ・シャンドン。その歴史と技術の結晶ともいえる特別なキュヴェが「コレクション アンペリアル クリエイションNo.1」だ。気鋭のアーティスト、ダニエル・アーシャム氏とのコラボレーションした世界限定85本のアートピースボトルも発売、ワイン好きの間で今、大きな話題となっている。
最高醸造責任者が語る「コレクション アンペリアル クリエイションNo.1」
「オートエノロジー。それはシャンパンにおけるオートクチュール(高級な仕立服)です。『モエ アンペリアル』がラグジュアリーなプレタポルテ(既製服)で、この『コレクション アンペリアル』はオーダーメイドでつくられたオートクチュールなのです」
創業280年を迎えたシャンパンメゾン、モエ・エ・シャンドンの最高醸造責任者、ブノワ・ゴエズ氏は言う。
オートエノロジーとは、オート=高度な、エノロジー=醸造方法、を組み合わせたモエ・エ・シャンドンの造語。メゾンのセラーマスターたちが280年もの間、何世代にもわたって磨き上げた芸術性と卓越した技のことを指す。そのオートエノロジーの最高峰が「コレクション アンペリアル」なのだ。
今回発表された「コレクション アンペリアル クリエイション No.1」を皮切りに、メゾンは20年後の300周年に向けて順次新しいシャンパンを発表していくという。
「このプロジェクトのために、私は約23年という年月を費やしました。
『コレクション アンペリアル クリエイション No.1』は、ステンレスタンクで熟成させたフレッシュな2013年をベースに、オーク樽で熟成した5つのヴィンテージ――洗練された2012年、力強い2010年、凛とした味わいの2008年、フルボディの2006年、生き生きと喜びにあふれた2000年、そして二次発酵後に瓶内で澱とともに熟成させたエレガントな2004年の7つのヴィンテージによってつくられています。
ヴィンテージにヴィンテージを次々と組み合わせ、その結果、非常に多くの表情を持つ、年齢を持たないシャンパンが完成しました」
「コレクション アンペリアル クリエイション No.1」は、フルーティでフレッシュでありながらリッチな味わい。軽さと豊かさが共存する、ゴエズ氏が言うような、まさにタイムレスな存在だ。
「このシャンパンは口にして、その味がわかったと思った途端にまた別の側面を発見してしまう、まさに万華鏡のようなシャンパンなのです」
白の魔術師、ダニエル・アーシャムとコラボレーション
そんな芸術品ともいえる「コレクション アンペリアル クリエイション No.1」にさらなる価値を与えているのが、ニューヨークを拠点に活躍する気鋭のアーティスト、ダニエル・アーシャム氏とのコラボレーションだ。
「フィクションとしての考古学」をコンセプトにした彼の白い彫刻は、時空を超えてノスタルジックな不思議な感覚を投げかける。
「ブノワさんから招待されて、エペルネにあるモエ・エ・シャンドンのメゾンを訪れました。セラーやブドウ畑を見て回ったのですが、畑を歩いているとき、土の下に白いチョークのような土壌があり、それが鮮烈に印象に残りました」
シャンパーニュ地方の白亜質の土壌、そして醸造過程における時間と技術の重ね方などに大きな感銘をうけたアーシャム氏は、さらにメゾンの建物の中にある大きなステンドグラスの飾り窓に感銘を受け、今回、アヴァンギャルドな彫刻レリーフとアートピースボトルを制作した。
「ブドウの種類、収穫年、醸造の仕方などさまざまな要素からまったく新しいものを生み出すシャンパンメイキングと、何もないところから解釈して意味を持たせるアートクリエイション。ブノワさんと私がやっていることには共通点があります」
そしてアーシャム氏は未来に想いを馳せた。
「エペルネのセラーには、ナポレオンに献上していた樽が保管されています。そして今回の私の作品もその近くに飾られています。つまりこれから100年、200年とずっと一緒にモエ・エ・シャンドンのストーリーを語っていくことになるのだろうと思うのです」
モエ・エ・シャンドンのオートエノロジー、歴史と技の結晶は、時空を超えたタイムレスな存在として、これからも魔法をかけ続けていく。
問い合わせ
MHDモエ ヘネシー ディアジオ TEL:03-5217-9777