沖縄に“住む”となれば、知っておきたいのが特別な気分と料理を味わえる美食レストラン。今、行くべき注目店を厳選してご紹介。今回は、うるま市の「Mauvaise herbe(モヴェズ エルブ)」。【特集 沖縄に住む】
“自然のままの命”と向き合い、心震わす小さな食空間
食通たちを惹きつけてやまない、本島中部の小さな食空間「Mauvaise herbe」。オーナーシェフは東京からフランスでの研鑽を経て、沖縄で出張料理人として活動する小島圭史さん。自らの料理人生を11皿のコースに仕立てて提案する。
「調味料以外すべての食材は沖縄から」。そんなひと言を添えたメニューには、「根」「葉」など自ら採取する野草やハーブ、「マベ」「シロガシラ」「琉球猪」など駆除対象の有害鳥獣類や未利用資源が名を連ねる。小島さんの料理はそれらの“命”と向き合うことに始まり、寝かせ、発酵、塩分調整、離水など、時に気の遠くなるほど丁寧な下ごしらえを経るものもある。
「主役は沖縄の自然とともに生きる生産者や漁(猟)師の方々。僕の料理は彼らの仕事を伝えるためのひとつのプロセスに過ぎないんです」
仏語で「雑草」を意味する店名からは、生産者の想いを強く意識し、寄り添う彼のひたむきさが感じ取れる。森、海、山、ひと皿ごとに沖縄の自然の風景に包まれる、この場所でしか出合えない唯一無二の食体験を。
Mauvaise herbe/モヴェズ エルブ
住所:沖縄県うるま市
TEL:非公開
定休日:不定休
料金:コース¥22,000、ドリンク4種¥6,600、6~7種¥11,000(アルコール/ノンアルコール、沖縄素材の自家製発酵・蒸留ドリンク)
※予約成立後に所在地をお知らせ
この記事はGOETHE 2024年9月号「総力特集:人生の楽しみ上手が集う島 沖縄に住む」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら