地方創生というワードを耳にするようになって久しいが、まちづくり同様に日本酒の世界でも土地の歴史や文化を含めたテロワールを活かした造りが近年定着しつつある。現行日本酒界における気鋭の酒造会社として高い支持を集める赤武酒造(岩手県盛岡市)も現代的日本酒醸造を実践する酒蔵のひとつだ。2024年4月20日(土)に発売されたGENERATIONS・中務裕太とのコラボレーション日本酒『AKABU 中務 純米大吟醸』には若い造り手たちだからこそのさらなる想いが込められていた。
銘醸蔵・赤武酒造と二人三脚で醸した限定日本酒
赤武酒造は、日本三大杜氏のひとつに数えられる酒造り集団・南部杜氏でも名高い岩手県に位置し、1896年(明治29年)創業の酒造会社だ。
東日本大震災で被災した後に盛岡市へ移転して2013年に新蔵を設立。若き6代目・古舘龍之介を旗頭に若い世代にも飲んでほしいという想いの元、日本酒造りに励んでいる。
「蔵の新たな歴史を創る」というテーマを掲げて生み出された『AKABU』など、日本酒の可能性を拓き続ける酒蔵としてこれまでにないフリークスを獲得しながら目覚ましい躍進を遂げている。
日本を代表する芸能プロダクションの一つで「EXILE」をはじめ、数多くのアーティストが所属するLDH JAPANでも、地域共生や社会貢献活動を継続的に行っている。
Social Innovation Officerとして社会課題解決の取り組みを牽引するEXILE/EXILE THE SECOND・橘ケンチが日本酒のフィールドで真摯に活動を行ってきたことは酒好きの間ではよく知られているが、GENERATIONS・中務裕太もそんな彼の背中を見ながら日本酒に魅了されたひとりだ。
赤武酒造と中務裕太は、橘ケンチが企画原案を担当した日本酒マンガ『あらばしり』の連載をきっかけとして2020年に出会いを得たことで関係がスタート。
日頃から中務裕太がフェイバリット銘柄のひとつとして挙げてきた赤武酒造と今回のプロジェクトが起ち上がったのも必然だった。
そして、2024年4月20日に、赤武酒造と中務裕太の初めてのコラボレーション日本酒となる「AKABU 中務 純米大吟醸」が発売。
両者にとってエポックメーキングな1本は、洗米や蒸米、麹や酒母造りといった仕込みに始まり上槽(搾り)まで蔵人と中務裕太がともに一貫して共同作業した。
中務は「アーティストとしても日本酒に対しても先輩であるケンチさんがおっしゃっていた日本人として知るべき日本文化の魅力をすばらしい形で実感できました」と、コメント。
「私たちからするといいお酒を造ることはできるのですが、普段と違った層にも届けられるこういった発信ができるのは本当にありがたいです」と赤武酒造6代目杜氏・古舘さんも初となるコラボ日本酒の完成にコメントした。
お互いに気づきを得ながらネーミングやデザインについて対話を重ねて、エクスクルーシブな限定アイテムとして完成した「AKABU 中務 純米大吟醸」。
日本酒の認知と人気が世界的に広がりを見せるなか、日本で、片や醸造家集団、もう一方はアーティストと立場こそ違えどクリエイティブの現場の一端を担う者たちとして地域発の共有価値を創造しようとする想いがこのコラボ酒にはしっかりと落とし込まれているのだ。
赤武酒造×中務裕太コラボ日本酒『AKABU 中務 純米大吟醸』
中務裕太のメンバーカラーである青と「中務」の力強い文字が際立つラベル。酒質はもとよりデザインにまで両者のこだわりを投影した。全国の赤武酒造一部特約店 (サイト保有店はEC対応)にて発売中。