今飲むべきは、ホテルBARの和カクテル。今回は、パレスホテル東京の「ROYAL BAR(ロイヤルバー)」を紹介する。【特集 ニッポンのSAKE】
チャンピオンが魅せる、日本のバーテンディングの美
メインバー「ロイヤルバー」がその歴史を刻み始めたのは、1961年。Mr .マティーニこと、初代チーフバーテンダーの今井清氏が設計したカウンターはホテルのリニューアル後にも引き継がれ、現在は世界大会で優勝経歴もある現代のレジェンドバーテンダー大竹学氏によって守られている。
伝統が継承されるこのバーが重んじるのは、シンプルで美しいクラシックカクテルだ。今井氏のレシピによるシグネチャーカクテルの「ドライ マティーニ」をはじめ、ネグローニやダイキリなど、世界で愛されるクラシックカクテルを細部まで洗練された日本のバーテンディングで堪能できる。
「海外からのゲストのなかには、日本の蒸留酒を使ったカクテルを、とオーダーされる方もいますね」と大竹氏。それに対して、クラシックカクテルのベースをジャパニーズウイスキーやジン、時に焼酎を使って柔軟に応えていく。柚子や玉露などの素材も質感や香りの重ね方にひと手間を加えることで、思いがけない味わいを発見させてくれる。
「日本の蒸留酒のよさは素材の味わいを活かしていること。鮨にも共通するような美学を感じます。日本の酒の可能性はまだ充分にあります」
この記事はGOETHE 2024年1月号「総力特集: ニッポンのSAKE」に掲載。▶︎▶︎購入はこちら ▶︎▶︎特集のみ購入(¥499)はこちら