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2023.02.28

マティーニ、ギムレットetc. 伝説のバーテンダーによる美しきクラシックカクテル10選

京都の名バー『BAR K6(バー・ケイシックス)』のマスター西田稔氏が作る、見た目も美しいクラシックカクテルたち。その中からおすすめの10種類を、名前の由来やレシピと共に紹介する。

1.アイリッシュウイスキー

アイリッシュウイスキー

「アイリッシュウイスキー」の誕生は1943年頃のアイルランド。極寒の水上飛行場だった。飛行機の航続距離は短く、給油のために途中着陸する必要があり、乗客たちはそのたびに待合い室へ。乗客は凍えながらラウンジへ急ぎ、ウイスキーにホットコーヒーとクリームを合わせたこのカクテルを飲んだのだ。

2.ウイスキーアレクサンダー

ウイスキーアレクサンダー

ブレイク・エドワーズ監督のアメリカ映画『酒とバラの日々』に登場する「アレクサンダー」のベースをウイスキーにしたのがこの「ウイスキーアレクサンダー」だ。生クリームやカカオリキュールを入れ、まろやかで甘やかなカクテルに。映画のヒロインのように、飲みすぎてしまわないよう気をつけたい。

3.ギムレット

ギムレット

1890年頃、イギリス海軍の軍医だったギムレット卿が、将校たちが戦艦内で配給されるジンを飲みすぎることを憂慮し、健康維持のためにライムジュースを混ぜて飲むことを提唱。それがこのカクテルの起源になった。日本で現在好まれる「ギムレット」は、当時のものと比べると随分ドライで男性的。

4.サイドカー

サイドカー

「サイドカー」は、第一次大戦中に戦場からの退去を命じられた将校が乗っていたサイドカーに由来する。彼は恐怖を紛らわせるためにレモンをかじり、ブランデーとキュラソーを飲んでいたとか。レモンジュースやオレンジジュースも入った柑橘系の爽やかな香りで、口当たりもよく女性に人気のカクテル。

5.ジントニック

ジントニック

「ジントニック」を飲めば、そのバーのお酒に対する姿勢がわかると言われる。世界中で愛され最も多く飲まれるカクテルと言っても過言ではない。ジンとトニックで作られるこのカクテルは、シンプルがゆえに、バーデンダーにとっては難しいカクテル。「BAR K6」のレシピは開店から28年変わらない。

6.ソルティドッグ

ソルティドッグ

名前の由来は、潮風を浴びて仕事をし“塩辛い野郎”と呼ばれていた「甲板員」を意味するイギリス海軍のスラング。生まれた当時は、ジンをベースにグレープフルーツジュースを加え、塩を加えてやわらかにシェイク。ウォッカベースでグラスの縁に塩をつけるようになったのはアメリカに渡ってから。

7.ダイキリ

ダイキリ

1896年にキューバのダイキリという鉱山で働いていたアメリカ人技師、ジェニングス・コックスが、灼熱の地で清涼感を求めてラムにライムと砂糖、氷を入れて作ったのが始まり。「希望」というカクテル言葉は、鉱山で働く抗夫たちが、厳しい労働に耐えながらも、未来に希望をもっていたから。

8.ブルームーン

ブルームーン

古の時代から満月の日15夜と、少し欠けた13夜は両方愛でるものとされた。15夜に男性から告白された女性は、その後の13夜だけは自分から男性を誘ってもよかったという。そんな満月が美しい日に飲むのは「ブルームーン」。ジンにパルフェタムール(完全な愛)という名のリキュールを合わせる。

9.マティーニ

マティーニ

1979年に出版された『ザ・パーフェクト・マティーニ・ブック』には、268種類ものレシピが掲載されている。「マティーニ」はまさに「カクテルの王様」。ベルモットの独特の風味とジンの香りが特有の味を醸す上級者向け。シンプルなだけに時代やバーテンダーによって製法や味わいも変わる。

10.ラスティーネイル

ラスティーネイル

ウイスキーにスコットランドの「ドランブイ」というお酒で甘みを加えたカクテル。やさしい口当たりでハチミツのような甘さもあり飲みやすいが、アルコール度数は非常に高い。家に帰る前に、「人生を振り返りながら、ひとりでお酒を一杯」という日にお薦めしたい、飲む人を癒やす大人のカクテルだ。

バー・ケイシックス/BAR K6
住所:京都府京都市中京区二条通木屋町東入東生洲町481
TEL:075-255-5009
営業時間:18:00〜翌2:00
定休日:無休
座席数:34席(カウンター22席)
料金:カクテル ¥1,100〜、チャージ ¥330

TEXT=中井シノブ

PHOTOGRAPH=ハリー中西

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