GOURMET

2023.02.12

YouTubeでも人気の気鋭シェフによるフレンチの新店、白金台「サーパス」

カウンターレストランの醍醐味は、料理人の気迫や凛とした緊張感が感じられること。気鋭のシェフがカウンターで腕を振るう、2023年、絶対に訪れたいフレンチの新店から、今回は白金台の「CIRPAS(サーパス)」を紹介する。

白金台「サーパス」の冬の魚料理

冬の魚料理「金目鯛 京丹後の桃の助」。金目鯛は鱗を外して乾燥させ、衣のようにつけて揚げ焼きにしている(料理はすべて ¥27,500のコースの一例)。

伝統へのリスペクトが息づく骨太フレンチ

白金台の路地に面した「サーパス」の吉田能(たかし)氏は、パリで修業後、星つきレストランで活躍した気鋭のシェフ。名店「ドミニク・ブシェ」グループの統括料理長を務めた後、2021年春からはYouTubeで料理動画の配信を始め、65万人超の登録者を獲得した一面も持つ。しかし配信の動機は飲食業界の未来のため。一般の人にもっと料理の価値を理解してほしいという思いが原動力だとか。

旬の食材を活かした10品のおまかせコースは一見モダンだが、料理のなかには伝統的な味わいもちりばめられている。例えば昆布〆のボタンエビとキャビアをのせた前菜は、濃厚な甲殻類のゼリーの風味がいかにもフランス料理らしい味わい。

白金台「サーパス」の前菜

バターナッツのブルーテをかけて味わう前菜「銚子漁港からのボタンエビ、バターナッツ、キャビア」。甲殻類のゼリーの下はバターナッツ(かぼちゃ)のパンナコッタ。

コースには日本的な要素を取り入れたものもあり、冬は鱗の食感が“松笠焼き”を連想させる魚料理が登場。発酵トマトのスープと鶏のブイヨンに金目鯛のだしを合わせたスープをかけて楽しむこの一品は、底にしのばせたカブ「桃の助」の甘味もポイント。発酵トマトの酸味と中和し、繊細でまろやかな味わいに仕上がっている。

モダンなカウンター、シズル感のある料理など、話題のシェフの世界観を堪能したい。

白金台「サーパス」の吉田能氏

シェフの吉田能氏。YouTubeでは「Georgeジョージ」として活動中。

白金台「サーパス」のカウンター

店内は大理石のカウンター8席のほか、個室1室(室料 ¥11,000)。予約は毎月1日に翌々月を受けつけている。2022年11月24日にオープン。

サーパス/CIRPAS
住所:東京都港区白金台4-2-7 1F
TEL:03-5422-9797
営業時間:18:30〜、土曜12:00〜/18:30〜(すべて一斉スタート)
定休日:日・月曜
座席数:カウンター8席、個室1室(4席)
料金:おまかせコース ¥27,500〜

TEXT=小松めぐみ

PHOTOGRAPH=田村浩章

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