沖縄県で、“飲む”という行為に特化した新感覚の専門店「LIQUID」を展開する村上純司氏が、味わいはもちろん、目にも愉しい“映える”酒を厳選して紹介。【特集「情熱の酒」】
独自の素材や製法にこだわるインディペンデントの力
野草から生まれる香り豊かなジン「YASO GIN 150 2022」
自然界の野草と、発酵の力を組み合わせた商品を研究開発する越後薬草が、健康食品を製造する過程の副産物として生まれたアルコールを利用してつくったジン。「ヤソジン 2022」は、野草を中心に80種の原料を発酵させ、酵素をつくる過程で生じるアルコールを蒸溜し、さらに70種のボタニカルを加えて再蒸留したもの。700ml ¥6,380(越後薬草 TEL:025-544-3050)
本格焼酎・山ねこをベースに作られた「OSUZU GIN」
焼酎の「百年の孤独」や「㐂六」などを製造する黒木本店の姉妹蔵、尾鈴山蒸留所が新しく手がける「オスズ ジン」。ベースとなるスピリッツには、尾鈴山蒸留所でつくられる「本格焼酎・山ねこ」のみを使用しており、そこにジュニパーベリーや山椒、宮崎県産の柑橘類などを漬けこみ蒸溜し、香り豊かなジンを産みだした。700ml ¥4,290(尾鈴山蒸留所 TEL:0983-22-3973)
遺伝子組換でないトウモロコシを原料にした「TOKYO HACHIO GIN CLASSIC」
オーセンティックなロンドンドライジンをつくるうえでの酒質にこだわり、欧州から輸入したニュートラルコーンスピリッツを使用。トウモロコシ特有の甘い香りがボタニカルを優しく包みこみ、舌触りの柔らかさと奥深さを演出。原料のトウモロコシは、遺伝子組み換えでないことを示す「NON-GMO」取得のもの。500ml ¥4,400(東京八王子蒸溜所 info@hachioji-distillery.jp)
都会の飲食店に併設する蒸留所でつくられた「TUTI」
虎ノ門ヒルズビジネスタワーの「虎ノ門横丁」内にある酒食堂 虎ノ門蒸留所は、クラフトジンの蒸溜所を併設した異色なスタイルのバー&居酒屋。「ツチ」は蒸溜所創設2周年を記念した特別ボトル。年間を通して使用したボタニカル48種をすべて使用しており、複雑で深みのある味わいが特徴。500ml ¥5,985(リキッド TEL:098-894-8118)
センティング・デザイナーと共同開発された「AME」
上と同じく虎ノ門蒸留所創設2周年を記念した特別ボトル。雨に濡れたグリーンの植物の香りをイメージし、センティング・デザイナーの深津恵氏と共同で開発した。新鮮な枝葉や柑橘、ハーブなどを使用しており、爽やかな柑橘の香りのあとに、しっかりとしたグリーンの余韻が愉しめる。500ml ¥3,755(リキッド TEL:098-894-8118)
泡盛をベースにした爽やかな味わいの「O LEMON GIN」
アイランズ ビバレッジは、島々の恵みを活かした飲みものづくりを探求するレーベル。第1弾としてリリースされた「オー レモンジン」は、石川酒造場が製造した泡盛をベースに、沖縄県産無農薬のコウスイレモンのほか、野草、スパイスなど、厳選したボタニカルを使用した爽やかな味わいが特徴。500ml ¥5,500(リキッド TEL:098-894-8118)
沖縄と台湾の恵みを抽出したアイランドジン「T CACAO GIN」
「アイランズ ビバレッジ」第2弾は、沖縄と台湾でつくられた2種類の泡盛をベースに、キーとなるボタニカルには台湾産カカオを使用した「ティ カカオ ジン」。酒づくりのパートナーには瑞穂酒造を、カカオの選定と焙煎にはチョコレート専門店の「タイムレスチョコレート」をそれぞれ迎え、共同で開発した。500ml ¥5,500(リキッド TEL:098-894-8118)
Selected by 村上純司
2010年に店づくりを中心にさまざまな業務を展開するmethodに所属。商品や店舗、施設、地域などの企画・開発業務に従事。’16年に独立。沖縄にて、’17年に「飲む」という行為に特化した専門店LIQUIDを設立。