GOURMET

2021.06.14

鮨 龍次郎|『海味』の伝統を受け継ぐ、笑いの絶えない青山の鮨屋

秋元 康、小山薫堂、中田英寿、見城 徹の美食を探求する4兄弟の偏愛レストランを大公開するゲーテレストラン大賞「ゲーテイスト」が今年も開催に! 暖簾をくぐり、静謐な店内のカウンター席に姿勢を正して座り、店主の所作を眺める。そうして目の前に供される美しい握りを口に運ぶ。それは、思わず頬が緩む瞬間だ。鮨には人を幸せにする魔力がある。

鮨 龍次郎

28歳で名店『海味』の二代目となった中村氏。誠実・温厚な人柄でファンを増やしている。

見城徹「これからの若手を牽引、目標となるような店だね」

『海味』の初代、故・長野充靖(みつやす)に師事した中村龍次郎氏が師匠の亡き後4年間暖簾を守ったのち、2019年11月に独立。鮪に焦点を当てたシャリ、笑いの絶えない雰囲気づくりで人気を集めている。

 皆さん行かれてますよね。

秋・中 はい。

 なんといっても、龍次郎君の人柄が素晴らしい。

『やま幸』の鮪

主役にしているのは、日本一の卸、『やま幸』の鮪。

 笑顔がチャーミングで、そんなに口数が多いわけではないけど場づくりがうまいですね。

 天性なのか、師匠の長野さん譲りなのか。楽しくなるよね、あの場にいるだけで。

 『海味』の伝統を残したいと、まず挨拶がわりの鮪の握りを1貫。つまみ8品のあとの握りで赤身・背トロ・大トロと、『やま幸』の鮪で印象に残るコースにしている。最後に熱々の出汁巻き玉子を出すのも『海味』時代から変えていない。美味しいよね。

 新しい店になってから、羽釡でシャリを炊いているとか。酢のブレンドも変えたりと試行錯誤の努力を重ねていますね。

 『鮨あらい』にいた渡辺健(たける)さんが手伝っているんだよ。それで、一緒に鮪に合うシャリを考えているから成長も早いよね。

部位違いの鮪

主役は部位違いの鮪。「赤酢に頼りすぎないシャリにしたい」と、米選び、炊き方などに細心の注意を払っている(鮪はコース¥29,700~の一例)。

 個室があるのもいい。

 龍次郎君は3人の娘さんがいて、食事に行く時に困るんだって。だから小さな子供連れでも気兼ねなく美味しいものを食べられるように、と。個室では渡辺さんが握っているよ。

 青山通りから1本入ったビルとビルの間にあって「こんなところに?」という風情のある店構えもいいですよね。

 そう、店の前にクルマがつけられるのに、あの隠れ家感。店構えよし、人物よしで、これからどんな風に年輪を重ねていくのか楽しみでならないよ。

ーー今年のゲーテレストラン大賞「ゲーテイスト」は「秘密のレストラン」「陶酔のフレンチ&イタリアン」「美しき芸術の鮨」「職人の技に酔いしれる料理」「百花繚乱の超絶中華」「知る人ぞ知る隠れ家&穴場」「究極の肉を喰らう」がラインナップ! 完全保存版です。

 

Sushi Ryujiro

個室は貸切のみ。現在は、独立準備中の渡辺健氏が握ってくれる。

Sushi Ryujiro
住所:東京都港区南青山2-11-11 ARISTO南青山1階
TEL:03-6384-5865
営業時間:12:00~/17:00~
休業日:日曜、祝日
座席数:11席、個室1室(2~7名)
料金:コース¥29,700 ※昼は¥16,500の握りのみのコースもあり
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