GOETHE

MAGAZINE &
SALON MEMBERMAGAZINE &
SALON MEMBER
仕事が楽しければ
人生も愉しい

GOURMET

2018.02.27

不動産業界の風雲児 杉本宏之 プレミアムな男たちが行きついたワイン好きの果て Part.4

1800年代のシャトー・ラトゥールを筆頭に、わずか6年で飲みたいワインはひととおり飲み尽くした男。それが不動産業界の風雲児、SYホールディングス会長の杉本宏之氏だ。2005年、業界最年少の28歳で上場を果たし、その記念パーティで超高級ワインを振る舞ったところグラスが不足。価値もわからず紙コップに注いで飲み干した。これを見たGMOインターネットの熊谷正寿氏は──。

sugimoto

激動の人生を映すワインという名の履歴書

wine

今年2月、弊社社長の見城らと共同出資した会員制ワインバーをオープン予定/シン・クア・ノンの品揃えは日本一という

「『杉本くん、君はワインの神を冒瀆している』。GMOインターネットの熊谷さんにそうたしなめられました(苦笑)。でも熊谷さんはやっぱり優しいと思います。今の私なら声を荒げて叱っています(笑)」

その後、杉本氏はリーマンショックを機に経営破綻へと追いこまれる。そこから再起をかけてがむしゃらに働いていた真っ只中に、スタートトゥデイの前澤氏から飲ませてもらった1945年のシャトー・ラフィットと出合い、初めてワインに開眼した。これが6年前のことだ。

’45年といえば第二次世界大戦が終結した年。フランスはワイン造りがまともにできるような状況ではなかったが、平和の訪れを祝福するかのような世紀の収穫年となり、奇跡的にも偉大なワインが生みだされた。

wine

レアなワインの入手や会食用のワイン選びは、会員制のワインバーも経営している”謎のワイン商”であるT氏にお任せしているという。

苦難のなか、成功を収めた1本のワイン。杉本氏は’45年のラフィットが注がれたグラスの中に、自分の人生を見たのかもしれない。

「どん底の時期はワインを飲んでいる余裕などなく、レモンサワーを浴びるように飲んでいました。安く酔えますから(笑)。仕切り直して初めて1億円の利益が出た時は、嬉しさのあまり、シャトー・オー・ブリオンの’82年を仲間と一緒に開けました。ようやく前向きに仕事ができるようになり、ワインを楽しむ余裕も生まれてきたんです」

現在は謎のワイン商T氏をコンサルタントに、すっかりワインの泥沼にはまってしまった杉本氏。取引先に厳選した誕生年のワインを贈り、交渉が円滑に進むことも少なくない。今や杉本氏にとって、ワインは欠かすことのできないビジネスツールのひとつとなっている。

「業界のしがらみを否定し、経験豊かな先達の話に耳を貸さずに突っ走って失敗しました。実は経験って何ものにも代えがたいことなんですよ。ワインも多くの数を飲みこなして、ようやく語れるようになります。熟成を重ねてワインのフレーバーが発展するように、自分も経営者として熟成したいですね」

wine

目覚めたきっかけのワインがシャトー・ラフィット・ロッチルドだったこともあり、杉本氏はボルドーやカリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニヨンが好み。セラーから取りだしたのは2004年のスクリーミング・イーグルだ。

WINE PROFILE

ワインの師匠は?
――スタートトゥデイ社長の前澤友作氏

好きなワインの傾向は?
――どちらかといえば、力強いカベルネ・ソーヴィニヨン

ワイン消費量は?
――2日に1本くらいのペース

“ワインバカ”なエピソード
――ソムリエとワイン談義に夢中になりデート相手に帰られた

sugimoto

接待の場では、ワインにまず気を使うという杉本氏。トム・フォードのオーダースーツと、リシャール・ミルの時計をつけこなす。

Hiroyuki Sugimoto
1977年生まれ。24歳で起業。2005年に業界最年少で上場を果たすも、’09年に民事再生を申請。’10年にSYホールディングス設立。売上高197億円を超えるまでに復活を果たす。

MY BEST PREMIUM WINE

wine1

ゲストに振る舞うなら/ルイ・ロデレール・ クリスタル1977 価格算定不能 元はロシア皇帝アレクサンドル2世専用のシャンパーニュ。社員から贈られたというマグナムボトルの古酒は、貴重な存在。

wine2

ゲストに振る舞うなら/シュヴァリエ・モンラッシェ 2012 ドメーヌ・ピエール・イヴ・コラン・モレ 約¥67,000 当主のワイン造りに対する考えが、自身のマンション設計に対する姿勢と似ていることに共感。利益よりもまずは品質。

wine3

最近のお気に入り/シン・クア・ノン ミッドナイト・オイル 約¥90,000 カリフォルニアのカルトワインのひとつ。これはシラーベースのワインで、「オーパスワンが霞かすむ」と杉本氏絶賛。

wine4

ワイン通を唸らせる1本/リシュブール1974 ドメーヌ・シャルル・ノエラ 価格算定不能 ドメーヌ・ルロワの前身で、杉本氏のワインの師匠である前澤氏も感動したという、シャルル・ノエラのワイン。

wine5

生涯最後に飲むなら/ロマネ・コンティ1995 ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ 約¥1,900,000 杉本氏の誕生会に参加できなかったサイバーエージェント社長の藤田氏から贈られた1本。1995年は超優良年。

TEXT=柳忠之

PHOTOGRAPH=古谷利幸、清水将之

PICK UP

STORY

MAGAZINE

1月号 Now on sale

キーワードは隠れ家!? 新しい時代の邸宅特集/表紙 近藤真彦

2021年1月号

最新号を見る

定期購読はこちら

MAGAZINE

1月号 Now on sale

キーワードは隠れ家!? 新しい時代の邸宅特集/表紙 近藤真彦

11月25日発売の「ゲーテ1月号」は新しい時代の邸宅特集! そのほか「仕事に効く”個性派”高級ウォッチ」や「賢者8人が選ぶ!秘蔵ワインリスト」も必見!

最新号を購入する

電子版も発売中!

定期購読はこちら

SALON MEMBER

会員登録をすると、エクスクルーシブなイベントの数々や、スペシャルなプレゼント情報へアクセスが可能に。会員の皆様に、非日常な体験ができる機会をご提供します。

Salon Memberになる