FINANCE
2026.08.30
日経平均5万円でも「激安」? 伝説のプロが教えるピカピカの割安株
株高不況の今、どうするのが正解なのか。投資で資産を増やすにしても、有望な会社を見抜くのは容易ではありません。そんなときに役立つのは、やはりプロの知見ではないでしょうか? 伝説のファンドマネジャー・窪田真之氏が、25年の運用歴でたどり着いた資産運用の奥義と、これから日本株投資を始める初心者の方にも、もう何十年も投資してきた上級者の方にも役立つ知識をご紹介。『2000億円超を運用した伝説のファンドマネジャーが明かす「超」成長株の見つけ方』より一部抜粋してお届けします。

日本株はピカピカの割安株の宝庫
株式投資のだいご味は、なんといっても成長株投資です。
これからの日本株は、成長株投資がますます面白くなっていきます。AI関連・エネルギー革命・バイオ・宇宙開発……さまざまな成長テーマがいっせいに出てきているからです。
とはいえ、日本株投資において、「割安株(バリュー株)」投資を避けて通るべきではありません。日本には、財務内容が良好で、収益力がしっかりして、配当もきちんと出しているのに、株価が解散価値を割り込む「激安株」がたくさんあるからです。
1990年代にバブル崩壊を経験して以降、日本企業の経営者は運営危機に陥っても生き残れるように、借金を返済して財務諸表に「余剰キャッシュ」「持ち合い株式」「賃貸不動産」を積み上げる努力を続けてきました。
株価を上昇させることにあまり関心を持たない経営者が多く、自社株買いをさほどやらなかったため、ROE(自己資本利益率)が低く、株価が低迷する企業が増えました。
その結果として、世界でもまれに見る、「財務内容ピカピカの激安株」が多数存在します。
日経平均株価は5万円を超えて急騰しましたが、一部の大型成長株にかたよった上昇で、激安株がそのまま放置されている事態は変わっていません。
したがって、日本株投資においては、成長株だけでなく割安株にも投資していくべきです。
ここからは、割安株について深掘りしていきます。
インフレが追い風の三大割安セクター
2021年以降、日本株でバリュー株のパフォーマンスが好調です。
なかでも、「三大割安セクター」と私が呼んで推奨してきたバリュー株が絶好調です。
「三大割安セクター」とは、私が勝手にネーミングしたもので、
・金融セクター
・資源関連セクター
・製造業セクター(自動車・鉄鋼・化学など)
のことです。
その三大セクターに、利益も配当もしっかり出してきているのに株式市場で人気が
なく、株価が低迷している銘柄が多数あります。
結果的に、配当利回りが高く、PER、PBRの低い銘柄が多いので、私は三大割安セクターと名づけました。
その三セクターとも、インフレへの対応が得意です。
インフレになると、業績が伸びて株価も上昇しやすくなります。実際、2021年以降、日本も世界も高インフレになって金利上昇が続くと、バリュー株全般のパフォーマンスが強くなりました。
①金融セクター
インフレになると金利が上昇します。すると、金利上昇によって収益が拡大する銀行・証券・保険・ノンバンクなどの金融株が買われます。
②資源関連セクター
インフレになり世界的に資源価格が上昇すると、資源関連株もいっせいに上昇します。
③製造業セクター
インフレは製造業に追い風です。値下げが当たり前だった製造業で、値上げが通るようになると、業績にプラスです。日本の製造業で数十年ぶりに最高益を更新する銘柄が出てきているのは、インフレの恩恵です。

三大割安セクターの代表銘柄として、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306/金融株)、INPEX(1605/資源関連株)、三菱ケミカルグループ(4188/製造業株)を紹介します。INPEXは、株価が割安でかつ成長も見込まれる銘柄が多数あり有望です。
三菱UFJフィナンシャル・グループは、金利上昇メリットにより最高益更新が続く「割安な好業績株」として、ひきつづき積極的に投資していく価値があると判断しています。
INPEXは、日本のエネルギー安全保障を維持する重要企業であるにもかかわらず、解散価値と言われるPBR1倍ちょうどの割安株です。
今、投資していく価値が高いと判断しています。
製造業には、株価が大幅に出遅れている銘柄が多数あります。
たとえば三菱ケミカルグループです。産業ガス・高機能素材・医薬品などで安定的に高収益を稼ぐ力がありながら、PBR0.71倍まで売り込まれています。この安値圏で、長期投資していく価値は高いと言えます。
割安株の判定方法はPBR1倍割れ
割安株の判定方法として、いろいろありますが、日本株に多くあるのが「PBR1倍割れ」です。
具体例をさらに挙げようと思いますが、その前に、PBRの意味がよくわからない方のために、簡単にPBRについて解説します。
PBRとは、純資産(資本)の金額と比べて、株式時価総額が何倍になっているかを示す値です。
株式会社は、利益を生み出し成長していくものです。利益を生み出す力への期待が大きければ、PBRは2倍や3倍など高くなります。
一方、損失を出し続ける懸念がある企業や不良資産を抱えている企業は、解散価値と言われるPBR1倍を大きく割り込む評価となることもあります。
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