連載「ヴィンテージウォッチ再考」の第119回はパテック フィリップ「カラトラバ Ref.3796」を取り上げる。

「Ref.96」の精神性が宿る1本
パテック フィリップは1932年の「Ref.96」誕生以来、数々の「カラトラバ」の派生モデルが登場してきた。
「Ref.3796」はカラトラバ・スタイルの原点である「Ref.96」の系譜に連なるモデルである。
無駄を省いたラウンドケース、均整の取れたダイヤルデザインなど、1932年代に誕生した「ref.96」が確立した美学は「Ref.3796J」にも色濃く受け継がれ、18Kイエローゴールドの温かみとともに、普遍的な品格を湛えている。
ケース径は約31mmと、現代ではかなりの小径モデルに属する。しかしこのサイズこそが、袖口に自然に収まり、着用者の所作を損なわないドレスウォッチ本来の在り方を体現している。
搭載される手巻きムーブメント「Cal.215PS」からも分かるように、この時計は単なる復刻ではなく、系譜を正しく再解釈したうえで作られた1本だ。
「Ref.3796」は、時代を超えて続く美意識の、確かな継承者と言えるだろう。
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