連載「ヴィンテージウォッチ再考」の第30回は、ロレックス「デイトジャスト Ref.1601/8」を取り上げる。
金無垢ヴィンテージロレックス「デイトジャスト Ref.1601/8」
ロレックス屈指のロングセラーである「デイトジャスト」。ヴィンテージロレックスにおいて、おそらく最も探しだしやすいのが、リファレンスナンバー(識別番号)4桁の「Ref.1601」だろう。
しかし、1960年代初頭のモデルとなると話は別物。
特に1960年代中期頃のミラーダイヤル製のアルファハンドや、ドルフィンハンドの「デイトジャスト Ref.1601」の個体を見つけるのは難しい。またゴールドのモデルともなると、そのレア度はさらに上がる。
この個体は、極めて珍しい1960年製の「デイトジャスト Ref.1601/8」。18Kイエローゴールドのケースとブレスレット、とりわけリベット(棒状の留め具であるリベットを用いて連結)ブレスレットであることには注目だ。
「デイトジャスト Ref.1601」は通常、ジュビリーブレス(5連リンク)、もしくはプレジデントブレス(半円形の3連リンク)が主流なのだが、1960年代前半のロレックスではリベットブレスが採用されていた。ゴールド製のリベットブレスは、ひと際エレガントな雰囲気を放っている。
また、ヴィンテージウォッチにおいて懸念とされることの多いミラーダイヤルの保存状態も、この年代から配慮すれば艶が十分に残っている。
稀に見る完璧な状態の「デイトジャスト Ref.1601/8」だ。
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■連載「ヴィンテージウォッチ再考」とは
インターネットやSNSの普及からあらゆる時代の時計が簡単に入手できるようになった。そうはいったところで、パーツの整合性や真贋の問題が問われるヴィンテージウォッチの品定めは一筋縄ではいかない。本連載では、ヴィンテージの魅力を再考しながら、さまざまな角度から評価すべきポイントを解説していく。