どんなに高級な時計や鞄を持っていても、それを身につける装いがなおざりでは、かえって悪目立ちする結果になりかねない。誰もが憧れる名品には、それに見合った着こなしが必須である。今回はヴァシュロン・コンスタンタン、ウブロの名品時計とコーディネイトを紹介。【特集 テーラード2023】
高級時計を纏うなら装いも紳士たれ!
昨今の時計の楽しみ方は、世の中のデジタル化によって大きく変化し、よりアクセサリーとしての側面が強くなっている。また、日本では海外に比べて華奢な体型が多いこともあって、女性的イメージのある小径時計の人気も上昇中だ。時計にも多様性の時代が来ているということだろう。
そんな時代の変化では、高級時計も単体としてのステータスではなく、時計に合った着こなしにも視線が集まっている。要は、ただ持っているのではなく、自身の体型やコーディネイト、纏う雰囲気などに、時計が合っているかが肝要ということだ。
例えば、細身でスキニースタイルを好む方には小径を、旬なオーバーサイズのストリート系ならボリューミーなハイテクウォッチ、といったように。さらに、ムーンフェイズやクロノグラフ、トゥールビヨンといった機構までもがデザインの一部としても見られており、“高級時計でお洒落をする”ことが、新たな楽しみ方なのだ。
裏を返せば、高級時計が複数必要ということ。そんな贅沢なお洒落ができるなんて、それこそ、エグゼクティブならではの楽しみ方ではないだろうか。
1. ヴァシュロン・コンスタンタン/時代を選ばないシンプルさが腕元で別格のオーラを放つ
ブランドを代表する「パトリモニー」コレクションから独立し、2014年に誕生した「トラディショナル」コレクション。ドーフィン型の針やレイルウェイ・ミニッツトラックなど、古きよきレトロ時計を思わせる。ミニマルなデザインに呼応するように、18KPGケースとアリゲーターストラップが、こなれ感を醸しだしクラシック感を後押し。
STYLE|チラ見えするだけで男の威厳がグッと上昇
クラシカルなダブルのスーツは、フォーマルさと同時に回帰トレンドにもマッチ。三針時計がさらに箔をつける。
2. ウブロ/重たさを感じさせないブラック・モード
時刻を見るというより、人に魅せるアクセサリー的な側面を持つのも、今や高級時計を身につける醍醐味。その好例ともいえるのが、「ビッグ・バン」と肩を並べるアイコンモデルの「スクエア・バン」だ。ボリューミー&マットブラックとあれば、本来は重厚なもの。しかし文字盤やビスとのコントラストがそれを感じさせず、軽快な印象を与える。
STYLE|シンプルな装いを遊び心ある装いに格上げ
手元での存在感を強調させるべく、スタイリングはミニマルにまとめたい。とはいえ時計に負けないよう、レザーなどの強インパクトな1着が必須だ。
この記事はGOETHE2023年11月号「総力特集:型にはまらない紳士服」に掲載。▶︎▶︎購入はこちら