連載「意欲的新作ウォッチ」第164回は、ノルケインの「ワイルド ワン スケルトン」と「ワイルド ワン JP」を取り上げる。
独自開発の素材「ノルテック」を用いたスポーツウォッチとは
ノルケインは、スイス時計産業の中心地であるビエンヌで2018年に創立した独立起業による機械式時計のブランドだ。2022年6月、時計界の生ける伝説ジャン-クロード・ビバーが顧問に就任。これによってブランドはさらなる成功へと向かって舵を切った。
それから程なくしてノルケインCEOのベン・カッファーとジャン-クロード・ビバーの話し合いから誕生したのが、「ワイルド ワン」と名付けられたスポーツウォッチだった。
このモデルの個性を語るうえで欠かせないのが、独自に開発した素材「ノルテック」。この素材は通常のステンレススチールの約1/6、チタンの約1/3という驚異的な軽さを備えたカーボン複合素材である。上下のケースの間には、Cal.NN20/1を内蔵したチタン製コンテナを覆うラバーショックアブソーバーを装備。これがスポーツ時の激しい衝撃から時計をプロテクトする。また200mの防水性能を備えているため、陸上や水中での幅広いアイティビティに対応できるのも特徴である。今回はそんな「ワイルド ワン」の新作を紹介しよう。
まずは「ワイルド ワン」では初となるターコイズとバーガンディを用いたスケルトンウォッチ「ワイルド ワン スケルトン」。「ノルテック」は超軽量であるうえに、さまざまなカラーを表現できるため、このような色合いもお手のもの。ムーブメントには、スケルトンモデル「インデペンデンス スケルトン」と同じくCal.NN08Sを搭載している。
もうひとつは、「ワイルド ワン」初の日本限定モデル「ワイルド ワン JP」だ。日本の挑戦者たちのために製作された限定モデルは、ブラック&ホワイトを基調にしたクールな1本。「ノルテック」製のケースにブラック、ラバーショックアブソーバー及びインダイヤルにホワイト、レーザーカットによる3層構造のダイヤルにブラックを用いた本作は、これまで「ワイルド ワン」が提案してきたカラーリングでも最もインパクトがある1本に仕上がっている。
スタイリシュなデザインと圧倒的な強度を併せ持つノルケインのスポーツウォッチは、アウトドアシーンを中心に徐々に変革をもたらしている。機械式時計の常識を打ち破るアクティブなスポーツウォッチに今後も注目したい。
問い合わせ
ノルケイン ジャパン TEL:03-6864-3876
■連載「意欲的新作ウォッチ」とは……
2023年も高級ウォッチブランドから続々と届く新作情報。その中から、新鮮な驚きや価格以上の満足感が味わえる“活きのいい”モデルを厳選! 時代を超えて輝き続ける、腕時計のパワーを改めて感じて欲しい。