新型コロナウイルスにより、新作発表会が中止や延期を余儀なくされたウォッチシーン。一体新作はどうなるのか!? しかし心配ご無用。主要ブランドからは、新作情報が続々と届いている。そんな中から、新鮮な驚きや価格以上の満足感が味わえる"活きのいい"モデルを厳選した!
まるでSFの世界から飛び出したかのような近未来的なデザイン
1970年5月6日、時計史に革命を起こしたマスターピースが、ニューヨークの格式ある「フォーシーズンズ レストラン」で開かれた記者会見で発表された。
史上初のLED式デジタルウォッチ「ハミルトン パルサー」は、まるでSFの世界から飛び出したかのような近未来的なデザインがインパクトを与え、ケースの右側にあるボタンを押すと赤いLEDで時刻が表示されるというユニークな機能もまた人々の関心を集めた。
製品化が実現したのは1972年。18金イエローゴールドのクッションケースで登場したファーストモデル「P1」は、当時の自動車1台分に相当する価格だったにも関わらず、爆発的な人気を博した。生産された400本のオーナーの一人に、あのエルヴィス・プレスリーがその名を連ねていた。
「ハミルトン パルサー」の快進撃はとまらない。続いて、1973年に発売した「P3」は、買い求めやすいステレンススチールケースを採用したことも相まって、商業的にも大きな成功を収めた。新たな時代の到来を告げたフューチャリスティックなデザインは、ザ・ローリング・ストーンズのキース・リチャーズ、シンガーソングライターのエルトン・ジョン、プロボクシングヘビー級世界王者ジョー・フレージャー、フィアットの創業者のジョヴァンニ・アニェッリ、そして第38代アメリカ合衆国大統領ジェラルド・フォードらの多くの著名人を魅了した。
当時のケースサイズはそのままに機能をアップデートした復刻モデルが登場!
「ハミルトン パルサー」の誕生から50年経った2020年、伝説のアイコンウォッチが「ハミルトン PSR」として待望の復活を遂げた。
「P2」のデザインを踏襲しつつ、当時とまったく同じケースサイズにこだわった再現性が早くも時計愛好家たちのハートを鷲掴みにしたことは言うまでもない。
その一方でスペックは大きな進化を遂げている。時刻表示は液晶ディスプレイと有機EL(OLED)ディスプレイに変更。これによってエネルギー消費を抑え、常時ディスプレイの点灯を可能にした。風防をサファイアクリスタルにすることで強度を格段に高めている。
ヴィンテージと化したオリジナルも確かに魅力的だが、最新のテクノロジーを搭載した復刻モデルとの出合いは多くの人々に至福の時間をもたらすはずに違いない。
問い合わせ
ハミルトン/スウォッチ グループ ジャパン TEL:03-6254-7371