ドバイに渡り活躍する、日本のビジネスパーソン。職種や渡航の経緯はさまざまだが、みんなが口を揃えて「思い切ってドバイに来てよかった」と言う。今回は、大ヒットアプリ「人狼ゲーム〜牢獄の悪夢〜」の開発者・鈴木カズ氏がドバイを選び、そこで働く理由に迫った。【特集 熱狂都市・ドバイ】
Web3の中心地で人狼ゲームを世界的なエンタメに
累計ダウンロード数1000万、累計ユーザー数は8億人以上という大ヒットアプリ、「人狼ゲーム〜牢獄の悪夢〜」。そのデザインからイラスト、プログラミングまでたったひとりで手がけてゲームを完成させたのが、鈴木カズ氏だ。
鈴木氏は2年前からドバイに移住。人狼ゲームをより発展させ、世界的なエンタテインメントに成長させるプロジェクト「WLF PROJECT」を立ち上げ、その代表をしている。
「今は、ブロックチェーン技術を活用した新しいゲームアプリの開発やコミュニティの運営などを行っています。ゆくゆくは、人狼ゲームの世界的な経済圏を確立させたい。そのためにはドバイを拠点にするのが最善だと考えました」
ドバイでは数年前から、世界のブロックチェーンハブになるべく、Web3企業に対する税制面での優遇や法制度の整備、事業に必要な技術インフラに巨額の投資資金を投入するなどの取り組みを実施してきた。その結果として、世界中からWeb3におけるキープレイヤーたちが続々と集結しているのだ。
今や世界のWeb3の中心地といってもいいドバイだが、鈴木氏は環境面以外でも仕事のやりやすさを感じているという。
「ドバイはたった50年でここまでの都市をつくり上げました。ゼロからのスタートでも、アイデアとデザインしだいで何でも生みだせる。そんな気概とポジティブなマインドを持った人が多いです。また、ドバイの人は決断がとても早い。日本の企業のように、『会社に持ち帰って検討し、改めて連絡します』みたいなことはほぼありません。そのスピード感もあって、ビジネスがダイナミックに動くんです」
「WLF PROJECT」は2023年から2024年にかけて、次々とサービスをリリースする予定だという。ドバイをハブにして人狼ゲームの経済圏に世界を巻きこみ、新しいカルチャーを創出していく。そんな鈴木氏の今後の動向に、目が離せない。
My Dubai Episode
ドバイ・モールにいると感覚が調整されていく
鈴木氏は世界最大級のショッピングモールであるドバイ・モールによく足を運ぶ。「世界中からハイブランドが集まっており、洗練された空間を歩いていると、自分の感覚が調整されます」
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この記事はGOETHE2023年12月号「総力特集: ヒト・モノ・カネが集まるドバイ」に掲載。▶︎▶︎購入はこちら