各メンバーの約1年にわたるソロをメインとした活動を経て、2023年2月1日にニューシングル『STARS』が発売となった三代目 J SOUL BROTHERS。さらなる高みへと向かう、彼らの第二章とは――。今回は、小林直己のインタビューをお届けする。
さまざまな経験を経て、自分を客観的に見られるようになった
「結成から12年という年月を経た現在、グループの形が、まだまだ進化し続けていると改めて感じているんです」
アリーナツアーのリハーサルを直近に控えた某日。撮影現場に現れた小林直己は、1年ぶりのライヴに向けての想いを穏やかな面持ちで語った。
「今回の再集結では、メンバーがそれぞれの現場で経験したり吸収してきたもの、また丁寧に積み重ねてきた時間が、グループの在り方に大きな影響力を与えると思っています。三代目はひとつのグループでありながら各々の個性が強烈で、その絶妙なバランスも魅力のひとつ。前回のツアーから一年ぶりという状況で、7人の個性がどうアップデートされ、どのようなパフォーマンスで極上のエンタテインメントに仕上がるか。なかにいる僕自身もとても楽しみです」
リーダーとして、またパフォーマーとしても抜きんでた存在感を発揮してきた彼らしい言葉だが、2022年は兼任するEXILEのツアーを怪我で降板するなど、意のままにならない身体と向き合う日々が続いた。無念さが募るなかでも次に進もうという前向きな気持ちになれたのは、それらもすべて自分の個性の一部としてグループに還元できるはずと思えたからだという。
「デビュー直後のがむしゃらだった時期に比べると、さまざまな経験を経たことにより、自分を客観的に見られるようになったことが大きいです。井の中の蛙が大海を見たことで自分の立ち位置を知ることができましたし、肉体の変化も技術の向上とのバランスで自分らしい状態に落ち着きました。怪我をして改めて気づいたこともたくさんあったんです。いつもの動きができないことで別の動きの可能性が広がったり、ある動きに固執しなくとも、少し視点を変えれば幾通りもの道があるというように。そんな自分がパフォーマンスをしっかり出し切ることに挑戦することで、グループにプラスに作用すればといったらおこがましいですが、少しでも刺激になれればという思いです」
与えられたリーダーという立場をここからまたどう自分らしく務められるか。小林はサッカー日本代表・森保一監督がメディアで語っていた『自分を飾ったり、にわかで勉強したことを話しても、選手たちには受け止めてもらえない』という言葉を心に留めているという。
「一個人に立ち返って考え続けることも時に必要だと。とはいえ、まだまだ頼りがいのないリーダーですけれどね(笑)」