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2020.09.10

大谷翔平が二刀流にこだわる最大の理由とは?【実践的行動学㉕】

幾多の試練を乗り越えながら、着実にスーパースターへの階段を上り続けるメジャーリーガー・大谷翔平。今だからこそビジネスパーソンが見習うべき、大谷の実践的行動学とは? 日本ハム時代から“大谷番”として現場で取材するスポーツニッポン柳原直之記者が解き明かす。

米メディアからも問われる二刀流継続への是非

2018年10月の右肘じん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)から2年ぶりの投手復帰を目指した今シーズン。2度目の登板後、「右肘付近の屈筋回内筋痛」との診断を受け、本格的な投手復帰は来季以降に持ち越しになった。

すると、途端に日本だけでなく、米メディアからも二刀流継続へ是非を問う声が大きくなった。果たして本当に大谷は二刀流継続の岐路に立たされているか。そうではないだろう。大谷の投打のポテンシャルの高さは明らかだ。メジャーは当初、投手を評価し、いまや打者の評価の方が上回ったが、それは登板機会がまだ少ないだけだ。大谷自身も右肘負傷後の会見で、二刀流について「可能性があればやりたいなと思っている。それも含めてエンゼルスに取ってもらった。まずは投げられるようにもう一回頑張りたい」と語っている。

ただ、ファンあってのプロ野球はメジャーリーグも同じ。日本ハム・栗山監督はよく「チームを勝たせるための二刀流」と話していた。この点において大谷のメジャー3年間が物足りないのは事実だろう。エンゼルスは8日(日本時間9日時点)で17勝26敗の地区4位。大谷が入団した’18年以降はもちろん、’15年から6年連続でポストシーズン進出を逃す可能性が高い。

大谷にエンゼルス低迷の責任を押しつけるつもりは毛頭ない。その事実もない。ただ、大谷はチームの調子とともに調子を上げるタイプという印象が日本ハム時代から強い。日本ハム時代に「1番・投手」でプレーボール弾を打った時も、プロ野球最速の165キロを計測した時も、いずれもチームの命運を左右する重要な試合で見せたパフォーマンスだった。プレッシャーのかかる場面、試合を数多く経験することで選手は成長していく。少なくともメジャー移籍後は大谷がチームの命運を左右するような重要な場面を経験することはなかった。

今、大谷は苦しんでいる。打者に専念するも、なかなか結果が出ず、右足を上げるフォームなどを試すが、今ひとつ壁を打ち破れないでいる。4日の試合前オンライン会見では「心地の良いものではないですけどね。ただそういう時期もあるのかなと思う。ただ偶然にそうなっているわけではない。技術面でそうなっているだけなので、そこは改善していくしかないのかなと思いますね」と素直な気持ちを吐露している。野球に全てを注ぐ大谷らしいコメントだった。スランプではなく実力不足。この素直な気持ちと謙虚さがさらに野球へのひた向きな気持ちを生み、練習への活力となるのだろう。

ちなみに、8月下旬から来季以降を見据え一塁と外野守備の練習をスタート。守備につけば日本ハム時代の’14年以来だが、「(来季は)投げたいなとはもちろん思っています」と改めて投手復帰への強い意思を見せている。大谷はチームを勝たせるために二刀流を続けるのだ。

レギュラーシーズンは残り18試合。大谷が結果を残すために、どうもがくか、どうあがくか。この苦しみは必ず結果となって返ってくる。そう思えてならない。

TEXT=柳原直之

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