TRAVEL

2024.09.11

連載 セレブ御用達・旅コンシェルジュが行く、バグり旅 ペルーの世界遺産「マチュピチュ」へ誘う、豪華列車に潜入

セレブリティがこぞって旅のコーディネイトを依頼するのが、富裕層向けコンシェルジュサービス、アルカディアの才津香果(さいつかぐみ。以下かぐみ)さん。これまで自身の旅にかけてきた自腹総額は9億円超え。非日常を求め世界を回り続ける彼女が紹介する、脳がバグる驚きの旅とは。連載第6回目は、古都と秘境マチュピチュをつなぐ列車の旅。

ハイラム・ビンガム号
クスコのポロイ駅からハイラム・ビンガム号に乗りこむ。

快適にマチュピチュへ。ペルーを体感する列車旅

ペルーの古都・クスコからその列車、ハイラム・ビンガム、ベルモンド・トレイン(通称:ハイラム・ビンガム号)に乗りこむ。ワイングラスが並べられた食堂車両、大きな窓の展望車両、バー車両も備えた豪華列車で向かうのは、世界遺産マチュピチュ。この列車はクスコからマチュピチュまでのもっともラグジュアリーな交通手段だと言われている。

「乗りこんだ瞬間から、音楽隊が列車の中で生演奏を披露し、ゲストたちを盛り上げてくれます。まるでアガサ・クリスティの『オリエント急行殺人事件』の世界に迷いこんだかのようなクラッシックな内装の車内、そのダイニングでいただける料理はペルーの食材を使った創作料理の数々。アルコールもインクルードなので、乗客はペルーの代表的なカクテル『クスコサワー』を楽しんでいました」

出発地のクスコでは、「クイ」と呼ばれる天竺鼠(てんじくねずみ)の丸焼きやアルパカのカルパッチョなど、ペルーの伝統料理を楽しんだというかぐみさん。列車でも美食に酔いしれ、およそ3時間の旅路を進み、目的地へと辿り着いた。

古代インカ帝国のロマンに想いを馳せる

マチュピチュ遺跡への訪問は予約制だが、この列車を予約した時点で自動的に遺跡へのチケットも手配され、一緒に山を登ってくれるガイドもつく。

「マチュピチュ遺跡は誰もが1度は見たいと願う場所。せっかくそんな場所へ行けるのですから、列車も単なる交通手段としてではなく、旅の体験として大切にしたいですよね。同じ景色を見るのでも、どのような過程を経てその景色に出逢うのかによって、感じ方は大きく変わってきますから。車内でペルーの民族音楽や踊り、食事などの文化に触れ、そうしてマチュピチュ遺跡の絶景に出逢えた瞬間は、感動もひとしおでした」

マチュピチュ
アンデス山脈、標高2,450mの尾根に造られた古代インカ帝国の遺跡。神殿や居住区、段々畑などがあるが、この街がなぜこんな高所に造られたのか、その目的はわかっていない。目の前の大きな山はワイナピチュ。遺跡を上から眺める人気スポットだ。

下山後は、再びハイラム・ビンガム号に乗りこみクスコへ。

「絶景を見た感動を胸に、帰りの列車で振舞われるディナーをいただく。こちらもペルーのお料理ですから、しっかり余韻に浸ることができます。この時に、列車の中でボトルに入った水を飲んだのですが、なんとコカの葉が入っていました。リラックス効果があり、高山病にも効くとされていてペルーでは多く生産されているのだそうです。少し飲んだだけでも私はクラクラしてしまいましたが(笑)」

旅人が憧れる場所へ。かぐみさんはその旅路も、優雅にそして刺激的に、楽しみ尽くす。

【旅の動画はこちら】

才津香果/Kagumi Saitsu
1982年生まれ。アルカディア代表取締役。国内外の富裕層に向けた、会員制のコンシェルジュサービス会社を運営。ギフトのセレクトから、ラグジュアリーな旅の手配までオーダーメイドで富裕層の要望をかなえる。 ※旅のご相談はhttps://arkadear.comまで。

TEXT=安井桃子

PHOTOGRAPH=笠谷龍(アルカディア)

PICK UP

STORY 連載

MAGAZINE 最新号

2024年12月号

昂る、ソウル

東方神起

最新号を見る

定期購読はこちら

バックナンバー一覧

MAGAZINE 最新号

2024年12月号

昂る、ソウル

仕事に遊びに一切妥協できない男たちが、人生を謳歌するためのライフスタイル誌『ゲーテ12月号』が2024年10月24日に発売となる。今回の特集は“昂る、ソウル”。最高にエンタテインメント性に富んだ国、韓国をさまざまな方向から紹介。表紙は東方神起が登場。日本デビュー20周年を目前に控えた今の心境を教えてくれた。

最新号を購入する

電子版も発売中!

バックナンバー一覧

SALON MEMBER ゲーテサロン

会員登録をすると、エクスクルーシブなイベントの数々や、スペシャルなプレゼント情報へアクセスが可能に。会員の皆様に、非日常な体験ができる機会をご提供します。

SALON MEMBERになる