TRAVEL

2024.07.20

港町に点在する古民家を活用した、新スタイルの美食宿「オーベルジュほまち 三國湊」

情緒ある港町に暮らすように滞在できる分散型の宿泊施設。地域活性化を目的として誕生した、新しいスタイルのオーベルジュに迫る。【特集 オーベルジュの誘惑】

三國湊の街並み

町全体を楽しむ分散型オーベルジュ

名勝、東尋坊で知られる三國湊は、かつて北前船(きたまえぶね)の寄港地として栄え、今も越前がにや甘エビの水揚げで賑わう港町。2024年1月、歴史あるこの町に誕生した「オーベルジュほまち 三國湊」が、地方創生の新しい糸口を指し示している。

何より特徴的なのは、町中に点在する伝統的な「かぐら建て町家」「平入造(ひらいりづくり)」「入母屋造(いりもやづくり)」などの古民家群を活用した、レストラン棟1棟と宿泊棟9棟16室から成る分散・滞在型宿泊施設であり、町ぐるみでゲストを迎えているという点だ。

ここでは別荘のようにプライベートな感覚で過ごせる町家で、情緒溢れる港町に暮らすように滞在できる、新しい価値観のオーベルジュ体験が用意されている。

食事は各宿泊棟の中心にあるレストラン「タテルヨシノ 三國湊」でいただく。フランス料理の巨匠として知られ、「メゾン タテル ヨシノ」を含む数多くのレストランを成功させてきた吉野建氏がプロデュースしたこのレストランでは、越前蟹や甘エビをはじめ、若狭がれい、若狭ぐじ、若狭牛、ふくいポークといった、地元のブランド食材を本格フレンチに仕立てた、目にも豪華なコース料理が提供される。

全国から厳選したワインはもちろん、福井県産のワインや日本酒も取り揃えており、料理に合わせて幅広いペアリングが愉しめるのもここならではの魅力だ。

料理を堪能した後に、町家まで歩いて帰る道のりもまた、ほかでは味わえない特別な体験だろう。町や地元との距離が近い新しいスタイルのオーベルジュは、もうひとつ故郷ができたような感覚を与えてくれる。

町をまるごと満喫する旅の手引き

1.昔ながらの町家で暮らすように滞在する

古民家を改装した宿泊棟は、全9棟それぞれに個性が異なり、滞在のたびにひと味違った雰囲気が楽しめる。北前船交易の繁栄を伝える笏谷石(しゃくだにいし)や、福井県産の木材を活用した建築が町と町家の歴史を物語り、レトロな趣に、まるでタイムスリップしたかのような愉快な錯覚を覚える。

2.体験プログラムに参加して町の歴史と文化を感じる

「オーベルジュほまち 三國湊」が紹介するアクティビティに参加すれば、三國湊の歴史や文化を学び、体験できるほか、三國神社での特別祈祷や郷土料理の調理体験、フィッシングやサーフィンといったマリンスポーツなどを楽しむことができる。遊びのなかで、町とのつながりも深まっていく。

3.町並みの一角にあるフレンチレストランで舌鼓を打つ

フランスと日本両国のミシュランガイドで星を獲得したほか、フランス政府より農事功労章「シュヴァリエ」を授与されている巨匠・吉野建氏がプロデュースする「タテルヨシノ 三国湊」。厳選した旬の食材を用いた本格的なフルコースを堪能できる。

【特集 オーベルジュの誘惑】

この記事はGOETHE 2024年8月号「総力特集:オーベルジュの誘惑」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら

TEXT=佐野慎悟

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