空間もおもてなしもすべて1組のゲストだけのもの――。完全プライベートな空間で、誰にも邪魔されることなく過ごす美食の時。垂涎のグルメと優雅な滞在がかなう、とっておきのオーベルジュをご紹介。今回は岩手・遠野の「とおの屋 要(トオノヤ ヨウ)」。【特集 オーベルジュの誘惑】
独創的で先鋭的な遠野キュイジーヌ
岩手県遠野市に2011年開業した「とおの屋 要」は、今一番予約が取りづらいといわれるオーベルジュ。その理由は、4代目当主で料理人、米農家、どぶろく醸造家、発酵家という顔を持つ佐々木要太郎氏のオリジナリティ溢れる料理の秀逸さだ。
父から継ぐ本懐石に、独自の解釈や工夫を加え、ここでしか出合えない先鋭的な「遠野キュイジーヌ」を確立した。自らつくる干し肉や生ハム、酢など発酵食品に岩手の食材を加えた独創的な料理は、築200年前後の米蔵を移築再生したダイニングで味わえる。
佐々木氏が、宿経営の傍ら醸造するどぶろくもファンを増やす理由。「かつてないエレガントな味わいで希少だ」と世界的にも注目を集めている。
客室は木の家具が心地よいリビングと和洋の寝室。最大6名まで宿泊できるというから、家族や友人とともに今すぐにでも美食旅に出かけたくなる。
この記事はGOETHE 2024年8月号「総力特集:オーベルジュの誘惑」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら