ハワイ諸島で一番人口の少ない有人島、ラナイ島には手つかずの自然が多く残る。信号機さえないこの島内で大自然と向き合う、それこそが究極のおこもり旅! 今回は「ラナイ・キャット・サンクチュアリ」をご紹介。【特集 魂のハワイ】
ニャンとも癒やされる、850匹が暮らす猫の聖域
世界の猫好きが目指す聖域、それがラナイ島の「キャット・サンクチュアリ」。ラナイ島に生息し、年間卵をひとつしか産まない鳥「ハワイシロハラミズナギドリ」を守るため、天敵である野良猫を保護する施設だ。
かつては鳥のために猫が駆除されていたという例もあり、猫も一緒に守ろうと2004年から活動を開始。現在は、2023年のマウイ島の火事から救出された猫も200匹ほど集まり、約850匹が暮らす。
猫の年齢や性格に分けてエリアを設置、広いスペースには隠れる小屋や大きな木、トイレや餌場があり、猫たちは木に登ったり、訪れた人に甘えたりして、のんびりと過ごす。
この施設は誰でも来場可能で、人懐っこい猫たちは、ゲストがやってくるとにゃーにゃーとそばに寄ってくる。猫とふれあいを楽しみ、さらに猫も来場者と触れ合うことで人慣れし、将来の飼い主を見つけやすくする仕組みだ。毎年100匹ほどがハワイの他の島やアメリカ本土に飼い主を見つけるという。
この場所は、非営利団体により運営されていて、ラナイ島を訪れる猫好き・鳥好きたちの支援で成り立っている。猫を自宅に保護することはできずとも、定期的に支援金を送ることで、お気に入りの1匹の写真が毎月届くシステムも。遠く日本からでも猫の生活を支援できるというわけ。
愛らしい猫たちに会いに、そして「推し猫」を見つけに、ぜひ訪れてみてほしい。
この記事はGOETHE 2024年6月号「総力特集:ボルテージが上がる! 魂のハワイ」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら