TRAVEL

2023.10.31

小山薫堂監修のNOT A HOTEL FUKUOKA開業。福岡にもうひとつの拠点を持つ!

福岡・薬院に「NOT A HOTEL FUKUOKA」が誕生。ここは仕事と遊び、旅と暮らしをボーダーレスに人生の余白(blank)を楽しむ大人のための、もうひとつの拠点だ。2023年12月からは、NOT A HOTELオーナー以外の一般ゲストもホテルとして利用することができる。

人生に必要なのはblankだ

「人生を豊かなものにさせるのは『blank=余白』なんじゃないかと思うんです。自分自身の人生の楽しみ方にも似ているんですけど、 やっぱり必要なものだけとか好きなものだけを追求していくよりも、そこにどこか少し遊びがあったほうがいい。自分の人生に余白をつくることによって、何かに出会ったり、新しい趣味を持ったり、ワクワクするものが生まれるんじゃないでしょうか。福岡に自分の隠れ家を持ち、余白をつくることによって、 きっと人生に何か新しい風が吹くんじゃないかと」

放送作家で脚本家。ラジオのパーソナリティや京都の料亭「下鴨茶寮」の主人を務め、くまモンの生みの親であり、湯道の家元でもある。そんな多彩な顔を持ち、ユニークな視点で時代を創るのが小山薫堂さんだ。その小山さんが、大好きで何度も通い続けている九州・福岡の地に「NOT A HOTEL FUKUOKA」を誕生させた。

NOT A HOTELはその名のとおりホテルではない。だからといって別荘でもない。それは旅でもあり、日常でもある。自宅でもあるが、旅先でもある。つまり新しい暮らしの提案だ。複数人で物件を所有するスタイルで、年間10日単位から購入が可能。もし、毎年30日間訪れることのできる権利を購入したが、訪れた日が年30日に満たなかった場合は、ホテルとしてその日数が自動的に売りだされ、収益を得ることができる。

加えてNOT A HOTELはスマホひとつであらゆる手続きが簡単にできる。予約はもちろん、貸し出した際の収益の管理、物件の鍵もデジタルキーとして配布される。そして、そもそも物件の申し込みも、WEB上で行う。今後建設される物件のリアルなパースを見て、気に入れば購入、完成の日を待つというシステムだ。

現在、日本各地でプロジェクトが進行中。もし、どこかのオーナーになれば、自身が保有する利用日数を使って、全国にある物件に滞在することができる。つまり1軒の物件を購入すれば、日本各地に別荘を持てたも同然ということ。まさに旅をするように暮らすことが可能なのだ(ちなみに自分が持っている物件よりも、利用する物件のグレードが高い場合のみ、追加で滞在料金が発生する)。

そんなNOT A HOTELの宮崎・青島、栃木・那須に続く最新の物件が「NOT A HOTEL FUKUOKA」だ。場所は福岡空港から車で15分、天神まで自転車で10分とアクセスのいい薬院。「AOSHIMA」「NASU」といった大自然のリゾートとは異なる、都市型コンドミニアムで、設計をaxonometricとNKS2 architects、内装デザインをA.N.D.を率いる小坂竜氏が担当した。

監修した小山薫堂さんは言う。

小山薫堂/Kundo Koyama
放送作家。脚本家。1964年熊本県生まれ。日本大学芸術学部放送学科在籍中に放送作家としての活動を開始。「料理の鉄人」「カノッサの屈辱」など斬新なテレビ番組を数多く企画。映画「おくりびと」で第32回日本アカデミー賞最優秀脚本賞、第81回米アカデミー賞外国語部門賞を獲得。執筆活動の他、京都芸術大学副学長、2025年大阪・関西万博のテーマ事業プロデューサーなどを務める。

「福岡は出張でホテルを利用する人だけでなく、セカンドハウスとしてマンションを所有する人も多い都市。NOT A HOTELのプラットフォームを使えば、何度もホテルを利用するよりも、またセカンドハウスとしてマンションを所有するよりも、有効的に運用できるはずです。

東京からも飛行機で1.5時間、空港と都市部の距離も近く、都会でありながら比較的近い距離に海や山があります。人々が心地よく暮らすために必要な要素が、福岡はどれもちょうどいいバランスで手の届く範囲に存在しているのです。多拠点で活躍されるビジネスパーソンにとって、仕事でもプライベートでも使い勝手の幅が広い拠点になるのではないでしょうか。

薬院という場所は、東京でいう青山とか銀座とかの、いわゆるど真ん中ではない、例えば麻布みたいな場所なんじゃないかと。まぁ、僕の勝手な印象なんですが。住まいや暮らしがきちんとありながらも、そこにちょっと尖ったお店があるイメージです。

『NOT A HOTEL FUKUOKA』は、旅先ではなくて、暮らす場所。ここを所有するということは、 ゲストとして福岡に行くというよりは、福岡の人になって短期間そこに暮らすということなんじゃないかと思います」

部屋数は8室。全室100㎡以上のゆとりのある空間だ。特筆すべきは、すべての部屋がそれぞれ違った個性を持っており、「旅と暮らしをボーダーレスに、人生の余白(blank)を楽しむ大人のための、もうひとつの拠点」という「NOT A HOTEL FUKUOKA」のコンセプトを見事に具現化している。

個性溢れる8の部屋

①+PENTHOUSE(5F/RF)

ファイアプレイスのあるアウトドアリビングの上には贅沢なルーフトップテラス、最大5名まで入れるサウナや水風呂など、いくつもの空間が自由に連なる回遊の家。たくさんの仲間を招いてBBQ、開放的なリビングでゆったりと過ごしたり、ルーフトップの福岡の街を望むカウンターでワインを嗜んだり、サウナでととのったり、さまざまな楽しみ方を実現する。

②+SOUND(4F)

85インチモニター(Bang & Olufsen のBeolab 28)を中心に設計されたリビングでは、映画や音楽、ゲームなど、あらゆるエンターテイメントを最高のカタチで体感することができる。最高のサウンドシステムで非日常に篭り、ひとりで、もしくは趣味の合うパートナー、友人とじっくり過ごしたい。

1LDK/屋内面積+テラス 107.5㎡+5.98㎡

③+BAR(4F)

好きなワインを傾けながら過ごす、自分だけのバーカウンターを備えた部屋。ホテルが所有するコレクションからチャットひとつでワインのデリバリーが可能。博多の街で食事をしたら、部屋で飲みなおして、一日の余韻に浸りたい。

1LDK/屋内面積+テラス 108.41㎡+5.95㎡ プライベートサウナあり

④+RETREAT(3F)

忙しく活動する大人が、ふと気持ちをリセットする自分だけの時間を過ごす。インドアバスとは別に、オープンエアのジェットバス(JAXSON社製)で心身ともにリフレッシュできる隠れ家的空間。何も考えないという贅沢な時間を過ごせる。

1LDK+S/屋内面積+テラス 125.21㎡+17.18㎡

⑤+ATELIER(3F)

オフィスでもホテルでも自宅でもない、クリエイターのための家であり、アトリエ。集中できるデスクであり、資料を広げて作業する事もできる、使い方自由のビッグテーブルでは、65インチのモニターでリモート会議も可能。緑を臨むミニマルなバルコニーはオープンエアな仕事場、あるいは読書空間にもなる。

1LDK/屋内面積+テラス 117.02㎡+9.88㎡ プライベートサウナあり

⑥+CHEF(2F)

気心の知れた仲間と楽しむための美食の家。調理のライブ感を楽しむシェフズテーブルと、約30㎡のテラスにあるアウトドアダイニングのふたつの食卓を用意。友人はもちろん、ときにはシェフを呼んでホームパーティーを。

1LDK/屋内面積+テラス 125.7㎡+29.09㎡

⑦+DESK(2F)

思い立ったその瞬間にオンとオフの気分を転換する家。仕事仲間を招いてミーティングのできる10人掛けのビッグテーブルが、夜はダイニングテーブルに変わる。プライベートサウナと書斎を備えた、多拠点で自由に人生を楽しむ大人のためのもうひとつのオフィス。

1LDK+S/屋内面積+テラス 129.51㎡+11.26㎡ プライベートサウナあり

⑧+DOMA(1F)

専用エントランスから、そのまま土間へ。さらに屋外テラス、バスルームと、家の内と外、日常と非日常が境界なく広がる。「NOT A HOTEL FUKUOKA」唯一ペットフレンドリーでもあるこの部屋は、ペット専用プールを備えたペットテラスを完備。

1LDK/屋内面積+テラス 123.13㎡+49.53㎡

自分の暮らしの拠点を複数持つ

また、1階には宿泊者のみが夕方から夜まで利用できるラウンジ・ビストロ・バーの機能を備えた「blank」を併設。カウンターやラウンジで、厳選されたワインと一緒に上質なビストロ料理を楽しめる。料理は各部屋へのデリバリーも可能だ。その他にもガレージにはシェアカー(Tesla Model 3)やシェアバイクを用意(一般ホテルゲストは利用不可)する。

小山薫堂さんは言う。

「これまで、九州をはじめ、さまざまな地域から観光活性化の相談をいただくことが多くありました。そんななか感じていたのは、この先、働き方や暮らし方が多様化して、『観光』と『日常』がもっとシームレスに自由になってゆく……ということです。2020年以降、奇しくもコロナ禍の影響によって、リモートワークや二拠点居住といったライフスタイルが当たり前の世の中になりました。

もう、余暇に観光するのではありません。自分の暮らしの拠点を複数の地域に持つことで、その土地の食や文化に触れられたり、地元の人との縁が広がることで、人生をより豊かにできる時代だと感じます。『NOT A HOTEL FUKUOKA』は、そんな『人生の余白を楽しむための場所』なんです」

TEXT=八木基之(ゲーテ編集部)

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