2023年7月1日、2日にオーストラリアで開催されたゴールドコーストマラソン。不動産がコロナ禍以前の3倍の価値になっているというほど、経済も好調の街で開催される大会は、マラソンはもちろんのこと、リゾートとしても大満足の豊かな時間だった。
絶好の環境で楽しめるマラソン
ゴールドコーストマラソンは、日本のランナーにも人気のランニングイベントだ。50回以上の海外マラソン出走経験があるランナーも、「個人的には最も満足度の高い海外レースだ」と、評価していた。
その理由は、日本との時差がたったの1時間なので、時差ボケに悩まされることもないうえに、コースが平坦(最大高低差8m)で走りやすく、スタート時の平均気温9度(午前11時は16度)という絶好の気候条件にある。実際に完走者の約6割が自己ベストをマークしている。
そして、このレベルの大会のなかでは種目数が多いので、経験者に限らず、誰しもが参加できる大会といえる。軽めの種目に参加し雰囲気を楽しみながら、時差なく日本での仕事もこなせるので、ビジネスパーソンにもうってつけだ。
マラソンだけではない、充実したリゾートライフ
それに加えてゴールドコーストマラソンの大きな魅力といえるのは、マラソンのビフォーアフターが充実していることである。
オーストラリア全土から有名シェフが移動し出店することで、オーストラリアでもトップクラスの“食”の街へと進化している。地産の食材に恵まれているので、グルメに関しても想像以上の満足度を味わえるはず。
買い物好きにはエリア最大のショッピングモールである「パシフィックフェア」やスポーツギアからハイブランドまでが揃う大型アウトレットの「ハーバータウン」があり、日本で展開されているブランドでも、セレクトされるモデルやカラーリングが異なるので、他と差をつけたい人にはお薦めだ。
また、ゴールドコーストのメインエリアはサーファーズパラダイスだが、新たな開発が進みますます注目度が高まっているのはブロードビーチエリア。サーファーズパラダイスからはトラムで3〜4駅南にあるエリアで、スノッブなレストラン、ナイトクラブ、ラウンジ、バーが建ち並び、24時間営業の大型カジノが入る 「ザ スター ゴールドコースト」もあることから、人気上昇中。高級コンドミニアムも増えているので、ラグジュアリーな旅も楽しむことができるというわけだ。
「記録は出しやすいがレースの前後が楽しめない」「世界屈指のリゾートエリアで開催されるが記録は望めない」というレースは少なくないが、ゴールドコーストマラソンは、その両方への期待を満たし、レース中も滞在中も快適に過ごすことができるのである。
ABOUT GOLD COAST MARATHON
ゴールドコーストマラソンは第1回が1979年に行われたオーストラリアを代表するロードレース。2014年には世界陸連、現在のWA(World Athletics)、当時のIAAF(International Association of Athletics Federations)により、同国で初めてゴールドラベルが与えられたレースとなった。
南半球の冬期にあたる7月は、晴天率が高く湿度が低いのでマラソンに最適な気候条件といえる。フラットなコースで記録を出しやすいことで知られ、参加者の約6割が自己記録を更新するという。日本との時差が1時間しかなく、比較的に治安がよいことから日本人ランナーにも人気があり、川内優輝選手などのトップランナーも数多く参戦。これまでのフルマラソンでは男子10回、女子14回、日本人選手が優勝している。
次回大会は2024年7月6日~7日に開催予定で、2023年12月1日よりエントリー受付開始。詳細はこちら
想像を凌駕する! グルメ&アクティビティ6選
海はいいけどね……という印象は過去のもの。急速に成長したゴールドコーストには想像以上の満足感がある。
① ゴルフ|Lakelands Golf Club
オーストラリアで初のジャック・ニクラウス設計のコースということで、オーストラリア全土のなかでも格式の高いゴルフ場。コースや池なども広大な自然を活かした設計で、壮大な雰囲気を感じながらラウンドができる。ちなみに併設された打ちっぱなしに軽く行くだけでも十分に気持ちいい。
② スパ|City Cave - Mermaid Waters
2016年にブリスベンで第1号店をオープンして以来、オーストラリア国内で大盛況のアスリートやエグゼクティブをターゲットにしたスパ。日本ではまだ珍しいフロートセラピーを体験できる。暗闇の温かいお湯の中、身体が浮いている感覚は、身体だけでなく心もリフレッシュできること間違いなし。
③ カフェ|Tarte Bakery + Café
近年人気が高まっている(地価も上がっている)バーレイヘッズにあるカフェ。3種のチーズを乗せてトーストしたベーグルと一緒に食べる「Tomato Soup」($23.90)はインパクトのある見た目で、味もいい。海外では珍しくアイスコーヒーも楽しめる。
④ クラフトジン|Granddad Jack’s Craft Distillery
マイアミエリアにあるクラフトジンの店。ボタニカルの「Greenhouse Gin」にユーカリシロップとライムを加えたシグニチャーカクテル「Seymour Street」($18)は絶品。
⑤ クラフトビール|HOUND&STAG BREWING CO.
ラグジュアリーな革張りのソファ席も用意されたクラフトビール店。その場で醸造されたビールは気候も相まって日本で飲む以上に美味。
⑥ レストラン|Social Eating House + Bar
モダン・オーストラリアン・レストラン。見た目からは味や素材を想像しづらいが、象徴的な料理「BBQ Sugarloaf cabbage, macadamia miso, sunflower seeds, perilla」($27)は、クセになる味わい。じっくり焼き上げたシュガーローフキャベツにヒマワリの種と紫蘇でアクセントをつけ、マカダミアナッツと味噌を合わせたソースを添えたもの。姉妹店のORZOもお薦め。