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2021.12.04

京都最大級の温泉SPAが誕生!東山の高台に佇む老舗ホテル

2020年に創業130周年を迎え、2021年にグランドリニューアルを果たした「ウェスティン都ホテル京都」。その生まれ変わった姿は、東山という地で長きにわたり歴史を継承してきたからこその魅力を最大限に生かしていた。

半露天風呂はその先にある池と一体となり、滝の音を聞きながら入る天然温泉はリラックスの極み。

「ウェスティン都ホテル京都」に2021年4月オープンした天然温泉のSPA「華頂」で癒やされる

「ウェスティン都ホテル京都」のリニューアルで最もインパクトが大きいのが、天然温泉を備えた京都最大級のスパ施設だろう。京都の東山の敷地内から掘削された「京都けあげ温泉」の湯量は豊富。お楽しみは、2,100平米にも及ぶゆったりとした空間につくられた水路閣をイメージした半露天風呂だ。地元華頂山に続く庭園と一体となった、大胆な曲線とライトを駆使した幻想的な雰囲気は、まるで古代ローマの水道橋のよう。朝も夜も全く違う表情を見せてくれて、多彩な寛ぎの時を過ごせる。

夜はライトの効果も相まって、一層幻想的な雰囲気になる半露天風呂。心身が癒やされていくのを実感する。

男性用の内湯は窓が大きく、光が差し込み開放的な雰囲気。半露天風呂以外に、男女ともに大小2つの浴槽、ジャグジー、ドライサウナ(男性)、スチームサウナ(女性)を備える。

曲線を多用した内風呂も広々としていて、絶妙な雰囲気。男性用の内湯は大きな窓から外光が差し込み、女性用の内風呂は天井からのライトで輝く星の煌めきを演出している。サウナやジムもあって、休憩スペースも広く心地よいので、思い切って半日ゆったりと過ごすという贅沢な過ごし方もしてみたい。

ゆったりとしたスペースのロビーやソファエリア。

歴史を継承してきたからこそ!ここにしかない絶景

京都のホテル開業ラッシュは現在も続いているが、コンパクトながらもコンセプチュアルなホテルが急増している印象が強い。もともと京都は三方を山に囲まれ土地が狭い上、個々に所有者が分かれていて土地取得が困難だと言われている地ということや、1972年に京都は日本で初めて、景観条例・市街地景観条例を施行されたことも理由に挙げられる。だからこそ、世界に誇る京都の美しい街並みは今も残っているのだが、「ウェスティン都ホテル京都」の現在の本館は、村野藤吾氏による設計で、1959年に竣工した。

客室からは東山の市街地や自然を一望できる、唯一無二の圧巻の眺め。ベッドはウェスティン名物「雲の上の寝心地」と評されるヘブンリーベッド。

京都・東山の東側という自然の多いエリアに、地上11階建てで建設され、京都の迎賓館として親しまれてきた。現在、同じ地に11階建ては建てられない。つまり、歴史を継承してきたからこその景色が広がる稀有な場所なのだ。客室の窓からは東山の自然や京都市街を一望でき圧巻のひと言。

広々としたリビングスペース。鴨川の川床をイメージしたカーペットや梅の花を模したスツールなど東山の自然をイメージした内装は、レトロでありながらモダンで心地よい。

今回のリニューアルに際して、従来の平均客室の面積を約35平米から50平米に拡大し、客室数は499室から266室に変更。さらに、柔らかな曲線美がデザインに採用され、東山の自然をイメージした内装で、エレガントで心地よい空間に生まれ変わった。村野藤吾氏の優美さや曲線美がインテリア等でも表現され、客室内の滞在時間がついつい長くなるほどの居心地のよさ。

村野藤吾設計の数寄屋風別館「佳水園」も生まれ変わる

日本の近代建築を代表する傑作「佳水園」のリニューアルでは、中村拓志氏が代表を務めるNAP建築設計事務所が設計を監修した。小川治兵衛の長男・白楊氏が設計した自然の岩盤を利用した庭園や、村野藤吾氏の設計による白砂の中庭、外観、パブリックスペースを継承しつつ、繊細な意匠を施した室内は快適かつ、趣きのある空間に生まれ変わった。全室に天然温泉がひかれ、数寄屋風ならではのつくりだからこそ、さわやかな木の香りが漂う極上の空間に。「佳水園」専属の女将さんによるサービスもまた格別だ。

ひと部屋ごとにタイプが異なる12の客室を有する「佳水園」。全室に書斎が設けられ文豪気分も味わえる。こちらも「雲の上の寝心地」と評されるヘブンリーベッド。

全室でホテルの敷地内から湧出した天然温泉を楽しめる。

気軽で、温かなブッフェスタイルのオールデイダイニング

レストランは、ドミニク・ブシェ監修のフレンチレストラン、鉄板焼きレストランやオールデイダイニング「洛空」など多彩なバリエーションがあるが、今回は、「五感で楽しむカウンター」をテーマとしたライブキッチンが楽しい、「洛空」をご紹介したい。

訪れた際はブッフェはお休みとのことで、朝食は「アメリカンブレックファスト」「エッグベネディクト ブレックファスト」「和朝食」から「和朝食」をセレクト。白米は、八代目儀兵衛ホテルオリジナルブレンド米。

通常はブッフェスタイルで朝食を提供し、京都の食材を使った熱々揚げたての天ぷらを楽しめる日本料理カウンター、お寿司カウンター、約20種類以上のパンを焼き上げるベーカリーカウンター、そしてパティシエがスイーツを仕上げる様子を間近で見られるスイーツカウンターなどが用意され、そのほかにも、おばんざいをブッフェスタイルで好きなものを好きなだけいただける。目移りしてしまうほどのバリエーションで、出来立てを提供してくれるライブキッチンのシェフのもてなしにも思わずほっこり。また、室内も天井が高く、広々としているので隣の席との距離感もちょうどよく気にならない。東山の大自然や市街地を見渡しながらいただくひと時に浸れる。

1890年の創業以来、130年の歴史と紡いできた「ウェスティン都ホテル京都」。このリニューアルを機に、この地を訪れた著名人の記録や数々の美術品を展示した「都ギャラリー」をつくったという。最先端の機能を備えながらも、このホテルにしかない歴史が息づく稀有なホテル。また帰ってきたくなる、そんな温かさを携えている。

平安神宮など、京都の東山市街を望む。

ウェスティン都ホテル京都
住所: 京都府 京都市東山区粟田口華頂町1
TEL:075-771-7111
客室:266室
料金:¥65,968~(1名当たり1泊朝食つき、税サ込)
施設:フィットネススタジオ、大浴場、屋内プール、オールディダイニング、ティーラウンジ、バー、屋上庭園、チャペル、バンケット、
詳しくはこちら

TEXT=谷内田美香

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