11月28日に京都・二条城前という好立地で開業した「京都悠洛ホテル二条城別邸 Mギャラリー」を最速リポートする。
パリを拠点とし、世界110ヵ国で5000を超えるホテルやリゾートを展開する「アコー」。同社のプレミアムブランドである「Mギャラリー」は、昨年日本に初上陸した「京都悠洛ホテル Mギャラリー」の別邸として、「京都悠洛ホテル二条城別邸 Mギャラリー」を開業した。
テーマは「上質な非日常」だという。やや穿った捉えかただが、耳当たりのいい言葉ではあるものの、強い打ち出しはなく感じた。Mギャラリーがいうところの非日常とは何なんだろうか? そう考えながら京都駅から二条城方面に向かった。
通常ホテルのエントランスといえば、「ここが入口ですよ!」という強い主張があるものだが、ここにはそれがない。KYOTO YURAのエンブレムが小さく、設置されているのみだ。街になじみ、知らない人が見たら「新しいマンションが出来たな」というような存在感。狭い小道を抜けると、眼前に「ソラ・アソシエイツ」が手掛けた庭園が広がる。
ロビーの大きな窓ガラスは、透明度が高いミュージアムガラスを採用し、よりクリアに景色を楽しむことが出来た。特に朝、朝食に向かう際の光の入り方は、とても美しかった。
部屋は全25室で、そのうち5室がバルコニー付き。すべて日本庭園・二条城に面している。 ところどころに朱色をさし、シックななかにも品のいいインテリアが完成している。壁面には伝統工芸である、なぐりの加工を加え、朱色の家具、漆喰壁、畳など、伝統的な素材をモダンにアレンジ。個人的にとても良かったのがアメニティ。フランス、ボルドーのぶどう畑から誕生したスキンケアブランド「コーダリー」のシャンプー等の品質の高さに感動した。現在は日本から撤退してしまっているブランドらしい(泣)。
レストランは「Singular 眞蔵」。総料理長にミシュランガイドにて4年連続選出された、元「ピエール」のシェフ、大久保 晋氏が就任。大久保氏が自ら厳選した食材で、フレンチと和の融合した料理を提供する。小さめポーションで、テンポよく、料理を提供するスタイルだ。ディナーのシンギュラーコースで提供する「土佐のあか牛 ネパール胡椒 北海道の百合根」が絶品で、大久保氏のセンスが感じられた一品だった。
コロナウィルスが蔓延し、海外旅行に行きにくくなっている期間が続いている。そのなかで別荘や別宅を求め、京都に狙いを定めている人も増えていると聞く。とはいえ、なかなか気にいった場所がすぐに出てくるわけでもないだろう。特に京都は。そんななか、誕生した「Mギャラリー」はまさに「別邸」。新たに土地も物件を探さなくてもいい。いわゆる分かりやすい煌びやかさはないけれど、シックで品格に満ちた「京都悠洛ホテル二条城別邸 Mギャラリー」には、「上質な非日常」があった。今の時代に合った宿泊施設だと思う。
京都悠洛ホテル二条城別邸 Mギャラリー
電話:075-366-5806
住所:京都府京都市中京区市之町180-1
客室数:25室
料金:¥60,000~(1泊1室、税サ別)
詳細はこちら