ラグジュアリーからアジア初出店、町屋のホテルまで多彩なホテルが次から次へとオープンしている京都。そのいにしえの都に、11月1日、より自分らしい時間の使い方を実現できる現代的でユースフルなホテルが誕生した。
趣のあるレトロビルや老舗商店のほか、ファッションや雑貨のショップも並ぶ多彩なエリア・京都三条通に開業した「nol kyoto sanjo」がそのホテルだ。
宿のエントランス部分にあたる町家は、かつて京都中京区で創業した「日本酒造キンシ正宗」の販売所として使われていた建物。表格子や厨子二階の虫籠窓は、100年の年月を経てなお美しく、海外からのトラベラーを惹きつけることはもちろん、日本人の琴線にふれる洗練美を湛えている。
名前の「nol」は「naturally(自然体で)」、「ordinarily(普段通り)」、「locally(その土地の日常に触れる)」の頭文字をとったもの。その名が示すように 「自分らしく、普段通りに、地域を楽しんでほしい」というのがホテルのコンセプトであり、客への想いでもある。
たとえば、このホテルにレストランはない。なぜならホテルから歩いて数分の場所にミシュランの星を獲得する和食店やイタリアン、京の食文化を体感できるおばんざい店など多様な飲食店があるから。
好みのレストランを訪ねて、京の料理を味わい、店主や客との触れ合いも楽しんでほしいというのだ。
町家を改装したラウンジも宿泊者はいつでも自由に利用できる。京都「Unir」のスペシャリティコーヒーのほか、お茶やキンシ正宗の日本酒も用意され、オープン時間帯は好きなものをフリーフローで味わえるそうだ。老舗菓子店「伊藤軒」の欧風煎餅や一口菓子もあるから、日本酒とともに部屋に持ち帰って一杯なんていうのもいい。
居心地の良さを重視した別棟の客室は26~50㎡と人数や目的に合わせて選べる48室。和室もあって広々とした「Tsuboniwa Suite」、広い水回りが快適な「Hibaburo Deluxe」、楕円形の壷湯がある「Tsuboyu Superior」の3タイプ。
Tsuboniwa Suiteには世界一の寝心地といわれる京都「IWATA」のベッドを設置。欄間など町家の建材を利用したアートピース、障子を思わせる建具で和の寛ぎを演出する。
週末の旅だけでなく、長期滞在にも使ってほしいからと、すべての部屋に電子レンジや洗濯乾燥機、標準客室にはミニキッチンも備えた。ここでの滞在は、歩いてすぐの錦市場でおばんざいや料理を調達し、日本酒片手に部屋で寛ぐのもいいかもしれない。
また、朝食を部屋でというときには、「京菜味のむら」の仕出し弁当、南座前で歌舞伎役者御用達の喫茶「ナカタニ」のサンドイッチを注文したい。おかもちで運ばれるサンドイッチは量もたっぷり。家族4人でも堪能できる。
どこにいても仕事ができるリモートワーク時代だからこそ、どんなシチュエーションにも対応できる、こんなホテルがありがたい。
午前中は紅葉が美しい鴨川や岡崎へ足を延ばし、午後は部屋で仕事。疲れたら、ラウンジで美味しいコーヒーを一杯。夜は近隣のレストランか祇園で食事、なんていう京都暮らしのような旅は、誰もが憧れる理想形。
ひょっとしたら、そんな旅を続けるうち、より自然体な自分になれるかもしれない。
これからは、旅も仕事も気ままに! そんな想いを遂げられる。
nol kyoto sanjo
住所:京都市中京区堺町通姉⼩路下る⼤阪材⽊町700番
TEL:075-223-0190
料金:26,000円~(1泊1室)
https://www.nolhotels.com/kyoto-sanjo/