英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者のお話、第347回。

「表彰もの」のお弁当の中身は、ホットドッグだけ!?
桜が満開になったころ、神田川沿いへお花見に行きました。あたりはお弁当やビールを広げた花見客であふれ、みんな楽しそうです。
そのなかで、外国人グループの方達も同じようにお花見をしていました。欧米では日本のような弁当文化はあまり一般的でないと聞いたことがありますが、それでも彼らは大きなお弁当箱を広げていたため「真似してつくってみたのかな」と微笑ましい気持ちになりました。
Who made this? They deserve an award.
その外国人グループからそんなフレーズが聞こえてきました。
「誰がつくったの? 表彰ものだよ」
これは難しい英語でもなんでもありません、直訳そのままの意味だと思われます。
それでも、“They deserve an award.(表彰ものだよ)”という言い方は、いくら美味しいお弁当を食べたとしても私からは決して出てこないので、「なるほど」と思いました。
「私がつくったの〜」的なことを言った女性が嬉しそうにしていたので、「表彰もの」くらい美味しいお弁当ってどんなものだろうと、失礼ながらそっと覗いてみました。
大きなお弁当箱には、一口大に切られたホットドッグがパンパンに入っていました。
日本のお弁当はもっといろんなおかずが入っていることが多いですが、その方々のお弁当箱の中は、ホットドッグオンリーでした。
Everything tastes better under cherry blossoms.
(桜の木の下で食べるとなんでも美味しくなるね)
そう言って楽しそうにしている彼らを見て、人の弁当に「ホットドッグだけ〜?」と一瞬ケチをつけそうになった自分が嫌になりました。
かくいう私は、ひたすらスルメイカでビールを飲んでいたのでたぶんあちらも「イカだけ〜?」と思っていたかもしれません。
なんにせよ、今度誰かにおいしいものを作ってもらう機会があったら、ぜひ “They deserve an award.” と言ってみたいと思いました。

