オークションはアンティークコインの醍醐味のひとつ。今回は、先日開催された「第57回日本コインオークション」のフロアライブオークションに潜入! コインを初出品したという経営者X氏に密着&レポートする。
出品者に密着! 審美眼も試されるオークション
2023年6月某日、とあるホテルのバンケットルーム。多種多様な国と時代のレアコインが1000以上も出品されるとあって、会場には多くのコレクターが詰めかけていた。
編集部が密着したのは、収集歴3年になる経営者のX氏。今回初めてコインを出品したという。「自分の審美眼を試されるようでハラハラしますね」とX氏。出品したのはインドネシア独立25周年を記念して製作された4枚のコインだ。
緊張の1枚目。司会者が「8万円からのスタートです」と告げるや否や9万円の札が上がり、間髪を容れずに10万円の入札メールが届くなど、瞬く間に価格が上昇。18万円で落札されると、X氏もほっとした表情。
2枚目、3枚目も順調に落札され、いよいよ4枚目の大物、2万ルピア金貨が登場。このコイン、設定価格は90万円ながら事前に入札があったといい、なんと200万円からのスタートに。最終的な落札額は220万円。X氏に笑顔がこぼれる結果になった。
このほか、数千万円もの超高額コインが出るなど大きな盛り上がりを見せたオークション。一度足を運んでみれば、その熱狂の虜とりこになるはずだ。
出品はハラハラ、落札はワクワクドキドキ
「本当は手放したくなかったのですが、3年間でどれくらい価格が変わったのか確かめたくて出品しました。落札価格より高く購入したものもありますが、収支はトータルで30万円以上のプラス。なんだか自分の審美眼が試されているような気がして、ハラハラしました。ただ、出品者はまな板の上の鯉状態なので、個人的には落札するほうが気が楽です(笑)」(X氏)