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2022.11.03

有事に強い! 持ち運べる資産”アンティークコイン”入門

世界の富裕層の間で高い注目を集めるアンティークコイン。連載「教養としてのアンティークコイン」では、40年にわたってコイン販売専門店を経営し、日本におけるアンティークコイン収集の第一人者である大谷雄司氏が、資産性、アート性、歴史的価値などその多様な魅力を解説!

アルシノエ2世の金貨

《Pick-up Coin》アルシノエ2世の金貨
古代エジプトのファラオ・プトレマイオス1世の娘であり、実弟のプトレマイオス2世と結婚して国を統治したアルシノエ2世のオクトドラクマ金貨。発行は紀元前285~246年頃。“プトレマイオス朝の女傑”と称された人物とあって、非常に人気が高いコインだ。コインの市場価格は約¥3,500,000。

激動の時代を生き抜いた女傑の権威を象徴する金貨

アンティークコインとは、主に、紀元前7世紀頃から20世紀初頭までに発行された硬貨を指す。海外では、古(いにしえ)より富裕層の収集アイテムの定番だったが、近年日本でも注目度が急上昇。レアなものは市場に出るや否や売れてしまい、取引価格は年々高騰している。その理由を、コイン販売専門店ダルマ代表の大谷雄司氏は「希少性や資産性に加え、美術品としての魅力が時や国境を超え、人々を惹きつけているのでしょう」と分析する。

流通枚数は減りこそすれ増えないため希少価値が担保され、コンパクトで保管しやすく、世界中どこでも換金が可能。有事に強い、ポケットに入る高額資産として、昔から権力者や特権階級に活用されてきた。かのユリウス・カエサルやナポレオン・ポナパルトなども熱心な収集家だったという。

「コインの多くは当時の統治者の肖像画や紋章が描かれ、ラテン語やヘブライ語の名句が刻まれています。いわば、歴史や地理、語学や文学的要素が凝縮されているということ。そのため、ヨーロッパの特権階級では昔から、自らの教養の高さを示す手段としても重用されていました」

英雄も虜になったアンティークコインの世界。次回から詳しく紐解いていく。

Yuji Otani
1978年に外国貨幣の鑑定・販売を手がけるダルマを設立。自身も数千枚のコインを持つ収集家であり、著書に『あなたも虜になる アンティークコイン』(幻冬舎)等がある。

TEXT=村上早苗

PHOTOGRAPH=古谷利幸

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