35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者のお話、第171回。連載【英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」】とは……
ボタンインコ!? Lovebirdsの由来とは
日々疲れているのか、SNSではかわいい動物の写真や動画を投稿するアカウントばかりをフォローしてしまいます。日頃英語の勉強をサボっているので、せめて海外(英語圏)の動物アカウントを見るようにはしていますが、だいたいはかわいい写真にひと言、簡単な英語でコメントがついているだけなので、そこまで勉強としての意味はないかなと思っていました。
しかしある日、大型犬と子猫が仲良く寄り添って寝ている写真がタイムラインに流れてきました。
そこにはこういう文章がついていました。
It was love at first sight for these two lovebirds!
簡単な単語ばかりです。しかしこのフレーズ、私には微妙によくわかりませんでした。
まず、犬と猫なのになぜ“birds”なのか。どこかに実は鳥が写っているのかとじっと写真を見てしまいました。
Lovebirds=ラブラブなふたり
という意味でした。もともとボタンインコのことを“Lovebird”と呼ぶそうですが、これは、インコのつがいはとても仲良しだというとことからきているそうです。そこから仲良しカップルのことを“Lovebirds”と呼ぶようになったみたいです。
ケンブリッジの英英辞典の例文にはこう書かれていました。
Look at those two lovebirds holding hands and gazing into each other's eyes.
(見つめ合って手を握り合っているあのラブラブカップル見てよ)
これで、“two lovebirds”が、写真で仲良く寝ている犬と子猫のことだとわかりました。
そして、わかるようでわからなかった最初のこちらの文章
It was love at first sight for
これは“love at first sight”で「ひと目惚れ」という意味でした。つまり“It was love at first sight for~”で
「それは〜にとってひと目惚れだった」と、なんだか一気にロマンチックな書き出しになるわけです。この写真の場合は、このラブラブな犬猫は出会ってすぐに仲良くなったのでしょう。
このフレーズ、たとえば「お二人の馴れ初めは?」なんて聞かれた時に“It was love at first sight for him.(彼のひと目惚れだったんですよ)”なんて答えられて便利なフレーズかもしれません。そんなフレーズを言う日がくるかはわかりませんが。
「“It was love at first sight for these two lovebirds.”って『このラブラブカップルの馴れ初めは、ひと目惚れでした』っていう意味らしいよ」
と一緒に英語を勉強している20代の女子に話してみたところ。
「“ラブラブ”って言い方、お母さんが使ってたから意味は知ってますが、今はあまり言わないですね」
と言われてしまいました。私としてはあやうく“ラブラブのアベック”と言いそうになったところを、必死でこらえていただけに、“ラブラブ”すらも死語であったことに衝撃を受けました。“Lovebirds”という単語から、英語も日本語も、大変勉強になりました。
連載【英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」】とは……
35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者による英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」。「その英語力でよく来たね(笑)」と笑われて2年後、英語力未だ0.5であえなく帰国。だけど日本にいたって、きっともっと英語は覚えられる! 下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。