35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者。「その英語力でよく来たね(笑)」と笑われて2年後、英語力未だ0.5であえなく帰国。だけど日本にいたって、きっともっと英語は覚えられる! 下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」第137回!
It’s been a while. How have be doing?
ロンドンの語学学校で同じクラスだった韓国の女性からメッセージがそう来ました。彼女は英語が上手で、どんどんレベルの高いクラスに進級していきましたので、同じクラスにいたのはほんの一瞬です。
さらに韓国に戻ったあとも勉強を続け、英語の先生になるため資格試験を受けているそう。そんな彼女のこの挨拶を見て「こなれてるなぁ」と思ってしまいました。
It’s been a while. How have be doing?
=久しぶり、どうしてた?
「久しぶり」を言いたい時、中学の授業で覚えた“long time no see”の一点張りで38年通してきた私にとっては“It’s been a while”とさらっと言える彼女が眩しく見えました。
他にも「久しぶり」は“It’s been a long time”とも言えます。これらはつまり“It’s been a long time since I saw you”の省略で直訳すれば「前にあなたに会ってから長いこと経った」ということになります。
このフレーズは人に会うだけではなくて、「〜するのが久しぶり」という時にも便利です。
It’s been a while/ long time since I ate fish and chips.
(フィッシュアンドチップスを久しぶりに食べた)
ちなみに私は混乱しがちなのですが、“It’s”は“It is” ではなくて“It has”の略、現在完了形の文体です。
かなりよく聞くフレーズですが、前述のとおり自分が使う際は、“long time no see”のみでやってきてしまったので、ひさびさに受けた英語レッスンで、そのナチュラルな使い方について聞いてみると。
「実際には何年も〜していない、という時に使うかも」
とアメリカ人教師は言っていました。
I haven’t seen you for ages!
(何年も会ってなかったね!)
と言われて
Yes, it’s been a while.
(ね、ほんと久しぶり)
と返すような、そんなフレーズだそうです。
実際その韓国の方とは、パンデミックから2年以上会えていないので、正しく使われていると思います。逆に2、3日しか空いてないのに、“It’s been a while”と使うようなら、「この2、3日が2、3年に思えたくらい恋しかった」という強調の意味になってしまい、下手したら愛の告白の可能性すらあるので注意が必要ということ。まぁ、日本語でも2、3日なら「久しぶり」とは言わないですけど。
他にも、数年ぶりに会ったらこう言えるよ、と英語教師がリストを送ってくれましたのでいくつかご紹介します。
How long has it been!
これは、そのまま「どれくらいぶりだろうね」ということでしょう。さらにはこんなのものありました。
It’s been forever since the last I saw you.
「前に会ったときから、永遠のような時間が流れている」ということなので「久しぶりー!? 100年ぶりくらい!?」みたいなノリなのでしょうか。
「でもさ誰かに会って『久しぶり』の驚きを示すには、これでいいよ」と英語教師がリストの最後に送ってきたのがこのフレーズでした。
You’re alive!
確かに親しい友人と数年会えなかったら、「あんた、まぁ生きてたの!」となりますのでいい使い方かもしれません。そのノリが英語にもあったとは、なんだか驚きです。
Illustration=Norio
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