全世界の夢が詰まった1冊にSDGsの無限の可能性を見る
世界201ヵ国の若者に「夢」を語ってもらうという壮大な企画を実現した本書。各国の若者たちが思い思いに夢を語るその言葉に接していると、さまざまな気づきがあって私なりにSDGsへの理解をより深めることができました。
特に私が印象的だったのが、先進諸国と開発途上国の人々の夢の違い。欧米などの経済的に豊かな国々では、「サステナブルな生活を設計する」「若者のエンパワーメント」など、テクノロジーの発展やウェルビーイングといった〝よりよく生きる〞ための夢が大半ですが、途上国の若者たちは「農村部のシングルマザーを解放する」「誰もが医療を受けられるように」など、最低限の〝命をつなぐ〞ことに直結する夢が中心なのです。
生まれた国でこうも違うものかと愕然とする一方で、環境や経験に大きな差はあれど、そこに共通するのは「世界をよくしたい」という切実な思いであることを感じました。
先進国、途上国にかかわらず、これからを支える若者ひとりひとりが身近な誰かのために始める行動が、いつか大きな渦となり世界を変える。それこそがSDGs。私もその一員として、夢をかなえていきたいと改めて決意したのでした。
『WE HAVE A DREAM 201ヵ国202人の夢×SDGs』
WORLD DREAM PROJECT 編集 いろは出版 ¥2,860
Mayuko Saeki
ヴィエリス代表取締役。全身脱毛サロン「メンズキレイモ」等を60店舗以上展開。1600人の従業員とともに、SDGsの実現にも積極的に取り組む。移動時間はすべて読書に費やす読書家。