即興スピーチ力を上げてピンチをチャンスに変える
著者は契約を取れないダメダメ営業マンだった過去がありながら、現在は研修講師やスピーチコーチとして活躍する大嶋友秀さん。
大嶋さんはこれまでに全国スピーチコンテストで10回も優勝するなど、まさにスピーチの達人なんです!
題名の「即興スピーチ」とは、いきなり質問をされたり、話を振られたりした場合のすべての対応のことを指します。そういう場面、誰しもよくありますよね?
人とのコミュニケーションでは、どんなに頑張っても相手が何を質問し、どんな発言を要求してくるかを100%予想することはできません。
だからこそ、この即興スピーチ力を磨き、いついかなる時でも的確な返答や堂々とした発言ができるようになることは、ビジネスパーソンにとって大きなアドバンテージになります。
本書は、即興スピーチ力向上のために意識するべき日頃のマインドセットをはじめ、章を追うごとにより実践的なスキルの紹介へと進んでいきます。実は即興スピーチが上手な人たちはにはある共通点があるんだとか。それはフレームワークの活用です。「PREP法」「ホールパート法」「箇条書き法」「時系列法」をおさえておくべきだとすすめています。
ここでは一つだけご紹介したいと思います。「PREP法」とは、「Point(要点/もっともいいたいこと)」「Reason(理由/それを言いたい理由)」「Example(事例/裏付けや具体的な内容)」「Point(結論/要点の繰り返し)」。具体的な例とともにとてもわかりやすく説明してくれます。
「自分の意見や主張を、論理的に説得力を持って述べたいときに効果的な構成法です。・・・この方法をマスターしておけば、PREP法を使っていないときでもわかりやすい話し方ができるコツが身につくからです」
大嶋さんがそう言うように、基本を抑えれば応用も自在。今すぐに活用できそうなスキルも多く、弊社の社員教育にもぜひ取り入れたいと思いました。
「人前で話すのは無理……」と諦めているそこのあなた。この本を読めば、人生変わります!
『即興スピーチ術 ここで一言お願いします!』
大嶋友秀 著
芸術新聞社 ¥1,500
Mayuko Saeki
ヴィエリス代表取締役。全身脱毛サロン「メンズキレイモ」等を60店舗以上展開。1600人の従業員とともに、SDGsの実現にも積極的に取り組む。移動時間はすべて読書に費やす読書家。