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2020.10.01

【英語力ゼロレッスン71】英語で”女々しい”ってなんて言う?

35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者。「その英語力でよく来たね(笑)」と笑われて2年後、英語力未だ0.5であえなく帰国。だけど日本にいたって、きっともっと英語は覚えられる! 下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。「人のEnglishを笑うな」第71回!

英語力70

使い方注意!「シュークリーム」の意外な意味
オンラインで日本語教師をしていると、「これはこういう意味だよね?」と生徒さんが英語で質問してくることがあります。英語学習に意欲的だった頃は、それに対して英語で答えるのがマナーだと思っていました。しかし学習量が落ちてきた今、相手が英語で聞いてくれているのに「いや、違います。それはこういう意味です」とまるっきりの日本語で返すようになってしまいました。

先日も、生徒さんに“Does it mean coward?”と聞かれて「“Coward”って何?」と日本語で聞いてしまいました。恥ずかしいことです。

Coward = 弱虫

という意味の名詞でした(一体どういう文脈で、生徒さんが“Does it mean coward?”と聞いたのか忘れてしまいました)。ケンブリッジの辞書にはこう説明されています。

a person who is not brave and is too eager to avoid danger, difficulty, or pain.(勇敢ではなく、危険や困難、痛みを避けるのに必死すぎる人)

臆病な、という形容詞として使いたい場合はlyをつけて“Cowardly”となります(“ly”がついている単語は副詞、と習った方も多いと思いますが、このように名詞に“ly”がつくと、形容詞になる場合が多いです)。

新しい単語を生徒さんのおかげで覚えたので、ついでに「弱虫」のスラング的な言い方も聞いてみると、以下を教えてくれました。もうどっちが生徒かわかりません。

Pansy

Cream puff

“Pansy(パンジー)”はよく公園なんかでもみかけるお花の「パンジー」のことですし、“Cream puff(クリームパフ)”は「シュークリーム」のことですが、どちらもスラングで「女みたいに弱々しい、怖がりな男」という意味があるそうです。

日本語でいうと「女々しい奴」が近いかもしれません。今の世の中、女が弱々しいとは限りませんし、失礼な話ですが、この言い方が英語にもあるということに驚きました。こんな風に使うのでしょう。

He is such a pansy.(彼は、まぁすごい女々しい奴だから)

同じような意味ですが、映画なんかでは、“Sissy”という言葉もよく出てきます。

これも「女みたいに臆病な奴」という意味で、男性をからかう時に使われています。

“Sister(姉妹)”という単語が変化して使われているもののようです。

“Pansy”“Cream puff” “Sissy”は男性を批判する時の言葉なので、あまり使わない方がいいでしょうが、男性の方々は、万一自分がこう呼ばれていた時のために、知っておくべきかと思います。

同じ意味でも、こっちは使える!? 「チキン野郎」の言い方
日本語でも臆病な人のことを「チキン野郎だ」なんて言ったりしますが、英語でも

“Chicken”は「臆病な」という形容詞で使われることがあります。こんな風に言うそうです。

I was too chicken to go to French class.(私はフランス語教室に行くには、臆病すぎた)

まったく同じ意味で“Pigeon hearted”とも言うそうです。“Pigeon”はハトなので、「ハトの心を持った」「ハトの心臓を持った」という意味合いでしょうか。鳥は「すぐ逃げる」「捕まえにくい」ので「臆病」というイメージになっているそうです。まぁこれも鳥に対して失礼な話です。

一方で「あいつガッツがないなぁ」なんてオフィスで新人を揶揄しているおじさま方はよく拝見します。

この言い方はまさに“Gutless”という単語で表現できます。

“Gutless”も同じく「弱虫」「臆病」という意味ですが、おじさま方が言い表したい「根性なし」という意味も含んでいるかと思います。

これらの単語について、考えるきっかけになった“Coward”という単語ですが、私にとって発音が難しい単語のひとつです。英語設定にしているスマホのSiriに話しかけて、発音チェックをしようと思い“Coward”とゆっくり言ってみたところ。

Siriは私が“Call Robelt(ロベルトに電話して)”と言ったと認識、ロンドンに住んでいるブラジル人の友人ロベルトに電話をかけてしまいました(RとWに注意して言ったつもりなのですが、なぜそうなったのかわかりません……)。国際電話は高額ですから、あわてて切りましたが、その後何度試してもロベルトにかかってしまい、彼は私からの数件の着信履歴に驚いていることと思います。「間違ってかけちゃった」とメッセージはしましたが、まさか“Coward”の練習をしていてこうなった、とは言えませんでした。

MOMOKO YASUI
編集・ライター。1983年生まれ。男性ライフスタイル誌、美術誌、映画誌で計13年の編集職を経て2018年渡英、’20年帰国。

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