筋肉美をもつ女神シリーズ21人目は、パク・ヒョンジン。連載「マッスル美女」とは……
健康な体には、健康な精神が宿る
ボディビル&フィットネスで鍛えた肉体美を競う大会として1991年からアメリカで始まった「マッスルマニア」。大会は細かく種目が分かれており、美しさや表現力を審査する部門もある。
代表的なのが“ミス・ビキニ”。その名の通り女性だけが出場可能となっており、“マッスルマニアの華”とも呼ばれるこの部門では、ビキニが似合う女性であることを舞台で表現することが求められる。
外見の美しさが絶対的な評価基準となっており、引き締まった筋肉とボディラインが重要。特に世界大会などでは、弾力性ある肉体と圧倒的なヒップラインを誇る欧米勢の独壇場だ。欧米勢が表彰台を独占することが多いなか、アジア人として3位入賞の快挙を成し遂げたマッスル美女がいる。
パク・ヒョンジン。アメリカのラスベガスで行われた2018年マッスルマニア世界大会の“ミス・ビキニ部門”コマーシャルモデル種目で、アジア出身として初めて3位入賞を果たした韓国人だ。
「大会ではウェディング・ヴェールを着用してステージに立ちました。セクシーでありながら優雅さも演出できる方法は何かと悩んだ末に出した、私なりの表現方法です」
子供の頃から世界各地を旅することに憧れ、学生時代は外資系エアラインに就職することを夢見ていたキャビンアテンダント候補生。その就活に備えてダイエットしようと思いパーソナルトレーニングを受けたのが、「この世界に飛び込むキッカケ」だったという。
「もともとサーフィンやスキューバダイビング、シュノーケリングといったマリンスポーツが好きで、体を動かすことに慣れ親しんでいましたが、ウェイトトレーニングにすっかりハマッてしまって(笑)。気がつくとキャビンアテンダントではなく、トレーナーの道を進むようになり、フィットネス・モデルも務めるようになりました。今にして思うと、それが私の運命だったのかもれません」
トレーニングでポジティブ思考を手に入れる
やがて各種のボディ・コンテストに出場するようになり、ついに手にしたのが冒頭で紹介した2018年マッスルマニア世界大会3位入賞の快挙だった。
もっとも、その栄光は日々の努力の賜物でもある。
「“健康な体には、健康な精神が宿る”という言葉を信じて、ウェイトトレーニングではいつも自分の限界に挑戦してきました。弾力性あるヒップと美しいラインを作るために、スクワットに関しては一日たりとも欠かしたことがありません」
そのハードな肉体作りの中で、特に苦しむのが食事管理だという。もともと食欲旺盛でTV番組やYouTubeでも“食べ歩き”や“大食い挑戦”企画が大好き。そんな食欲を抑えながら毎日トレーニングに励んだ。空腹時には野菜類を食べ続けて満腹感を得ていたという。
「そういった苦労も乗り越えたことが自信になり、“私はどんなこともやり遂げることができる”というポジティブなエネルギーを得られるようになりました」
まさに、「健康な体には、健康な精神が宿る」を実証しているわけだが、パク・ヒョンジンは現状に甘んじるつもりはないらしい。
「世界各地を訪ね歩いて見聞を広め、訪れた国のジムにはかならず足を運んで現地の人々と一緒にトレーニングで汗を流したいですね。そして、いつか自分のノウハウを伝え教えるフィットネス・アカデミーのようなものを開校できたらいいなぁと思います」
そう語るパク・ヒョンジンは「あなたが尊敬する人は誰ですか?」という問いにこう答える。
「どんなことがあっても毎朝かならずジムにやってきてトレーニングを欠かさない人。地道で誰も見ていないけど、健康管理や肉体作りに一途に取り組んでいることが素晴らしく、その姿を見るだけで無性に惹かれてしまうんですよ」
「健康な体には、健康な精神が宿る」という言葉を心に刻み、トレーニングに励んでみては。
■連載「マッスル美女」とは……
健康志向が高まり、体を鍛える人が増えている昨今。お隣・韓国でも全国各地で大小さまざまなボディビル大会や"美ボディ・コンテスト"が開催されており、ここから輩出された"マッスル美女"たちが脚光を浴びている。美しくもしなやかな筋肉美をもつ女神をシリーズで紹介する。