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GOLF

2023.03.05

飛ばし屋キャメロン・ヤング、若きシルバーコレクターは今季ブレイクするか!?

PGAツアー昇格1年目で注目を浴びることになったキャメロン・ヤング。彼の魅力はなんといっても飛距離。今回は、アマチュアでも取り入れられるスイング論に迫る。

飛距離が魅力の昨シーズン新人王

ゴルフ界では毎年多くの新人選手がデビューし、その中の一握りだけがスター選手への足掛かりをつかむ。今年26歳になるキャメロン・ヤングもようやくチャンスを手にした若手の一人だ。

PGAツアーの優勝経験はまだないが、2021-22シーズンでは何度も優勝争いを演じ、シーズン終了後にはルーキー・オブ・ザ・イヤーも受賞した。2022年7月の全英オープンで優勝したキャメロン・スミスとの「キャメロン対決」は、1打及ばず2位となったことは記憶に新しい。

このシーズンを振り返ると、ヤングは2021年9月の開幕2戦目「サンダーソンファームズ選手権」で2位に入ると、2022年2月にはタイガー・ウッズがホストを務める「ジェネシス招待」でも2位となった。5月の「ウェルズ・ファーゴ選手権」でも2位となり、「全英オープン」も2位。その次の「ロケット・モーゲージ・クラシック」でも2位に入り、シーズン5度の2位は、2003年のビジェイ・シンに並ぶトップタイの記録となる。ほかにも「RBCヘリテージ」と「全米プロ選手権」では3位に入り、トップ3入りは合計7回となった。

そんなヤングだが、プロ生活のスタートは決して順風満帆ではなかった。学生ゴルフの名門ウェイクフォレスト大学時代に数々の実績を残しながら、PGA下部のコーンフェリーツアーやPGAツアーラテンアメリカの予選会をなかなか通過できなかった。2020年3月、ようやくPGAツアーカナダの予選会をトップで通過したものの、新型コロナウイルス感染症拡大の影響でツアーは中止となってしまう。しかし、2020-21年シーズンのコーンフェリーツアーで2週連続優勝を飾るなどの成績を残してPGAツアー昇格を果たした。

今シーズンもサウジアラビアで行われたアジアンツアー、PIFサウジインターナショナルで2位に終わったものの、一時はトップと並びPGAツアー選手としての意地を見せた。

すっかりシルバーコレクターとなったヤングだが、一度優勝を経験すれば、昨シーズンのスコッティー・シェフラーのように一気にトップ選手の仲間入りをする可能性もある。今シーズンの活躍が楽しみな選手だ。

ヘッドスピードを上げるクラブ投げドリル

PGAツアー昇格1年目で注目を浴びることになったキャメロン・ヤングの武器は何といっても飛距離。2021-22シーズンは平均319.3ヤードの飛距離を記録し、キャメロン・チャンプ、ローリー・マキロイに次ぐ3位となった。

彼のスイングで一番良いところは、ダウンスイングの動きだ。ダウンスイングからフォロースルーにかけて、しっかり体を回転させてスイングスピードを上げるため、コンパクトなトップからは想像もつかないほど遠くへボールを飛ばすことができる。本人から話を聞いたことがあるが、「ダウンスイングで腰を速く回転させ、体の回転スピードを上げることが飛ばすために大事にしていることだ」と語っていた。また、アームローテションをしっかり入れながらクラブヘッドをリリースすることで、クラブを最大限に加速していることも飛距離の秘訣だという。

そんなヤングのようにスイングスピードを上げて飛距離を伸ばすには、クラブのリリースが重要だ。アマチュアはインパクトの瞬間に力を入れようとしてしまうため、クラブをリリースできず、ヘッドスピードが落ちてしまう傾向がある。

そこで、今回はクラブのリリースの感覚を磨くクラブ投げドリルを紹介しよう。クラブ投げドリルとは、文字通りクラブを目標方向に放り投げるドリルで、リリースのタイミングやインパクトで力を抜く感覚を養うことができる。

練習方法はシンプルで、インパクトの瞬間にクラブから手を離すだけだ。もちろん、周りに人がいないことや、ぶつかる恐れのあるものがないことをよく確認してから行ってほしい。

クラブを投げるだけというシンプルな練習のため、誰でも出来そうに感じるが、最初から真っすぐ目標方向にクラブが飛んでいく人は少ない。レッスンの際にこの練習を行ってもらうと、ほとんどの人は目標のかなり左側にクラブが飛んでいく。これは、インパクトで手に力が入り、クラブをリリースできていないからだ。インパクトで不必要に力を入れてしまうと、クラブを左側に引き込むことになり、クラブは目標方向に飛んでいかない。当然、そのような打ち方では、ボールもまっすぐに飛んでいかないだろう。

インパクトの瞬間はクラブが主役となり、手や腕は脱力してクラブヘッドの動きに任せる必要がある。そのようなスイングができていれば、インパクトで手を離すとクラブは飛球線の方向か、やや右に飛んでいくはずだ。このようなスイングができれば、クラブの動きを最大限生かしてヘッドスピードを上げることが可能になる。

ぜひ、クラブ投げドリルでクラブをリリースする感覚を身に付けてほしい。そうすればヘッドスピードを上げて、ボールを遠くに飛せるようになるはずだ。ただし、このドリルはくれぐれも周囲に人がいないことや、物がないことに十分注意して行ってほしい。

TEXT=吉田洋一郎

PHOTOGRAPH=USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

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