活躍するトッププロの陰には名匠の存在がある。劇的な優勝へと導いたふたりのコーチ論をまとめて紹介。※2022年1月号掲載記事を再編。固有名詞や肩書き、年齢等のデータは掲載時のもの。
稲見萌寧プロを躍進させた喧嘩コーチング!
2019年のツアー初優勝から2年、今年は東京オリンピックの銀メダルをはじめ、数々の大会で優勝し、獲得賞金2億円を超えるなど、快進撃を続けている稲見萌寧(もね)プロ。その活躍の立役者が、’19年から稲見を指導する奥嶋誠昭だ。
「僕の力ではなく、もともと実力のある選手が、ちょっとしたきっかけで開花しただけです」
飄々(ひょうひょう)とした様子でそう謙遜するが、稲見とのやりとりはハード。「お互い言いたいことをはっきり口にするタイプ」だからか、ツアー中、激しくやり合う姿が度々目撃されている。
「稲見が僕に当たることもありますが、そうやってガス抜きさせるのもコーチの仕事。もっとも僕は、対等な関係だと思っているので、遠慮せずに言い返しますけど」
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堀琴音プロ復活の陰に"勘違い力"あり
勘違いには悪い意味といい意味両方あるが、堀琴音プロが持つのは後者。堀は優勝経験こそないが、2014年にプロ転向してからは順風満帆にトップ選手としての地位を築く。
だが、’18年に突如不振に陥る。一気にファンやスポンサーが離れ「堀琴音は終わった」とまで言われた。
その頃から堀のコーチを務める森守洋はトップ選手が再び這い上がるのは相当難しいと言う。
ただ、堀は持ち前の"勘違い力"で奇跡を起こす。
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